私がブラックバスを始めて釣ったのは、埼玉県の北部にあるゴルフの打ちっぱなし場の用水地であった。
その時の思い出にまつわる、私小説。続き、第6話です。
「おしかったぁー、釣れたと思ったのにー」
仕掛けが作り終わった私達、遂にエサのドジョウをつけるタイミングに来ました。
私「ドジョウってどうつけるの?」
H君「どこでもいいけど、しっぽがつけやすいよ」
ミミズやサシ餌などで、針に直接エサはつけるものだと知っていましたが、生きた小魚である、ドジョウをエサにするなんて、はじめての経験で、よくわかりません。
私「???」
H君「とりあえず、やるから見ててね」
H君は、あぶなっかしい手つきで、ドジョウをつかみ、地面に落として、悪戦苦闘の末、ドジョウのしっぽに針を刺し、仕掛けが完成したのでした。
そして、すぐに仕掛けを水面に向かって投げ入れました。
H君「こんな感じだよ」
私「うん、わかった」
私は、とりあえずやり方がわかったので、同じようにやってみることにしました。けれど、地面に落としちゃうと、どじょうが弱ってしまうんじゃないかと、うまい具合に手に乗せて、針をつけました。それを見て
H君「なんか、うまいね!釣り得意なんだー」
私の手つきにH君は、おどろいた様子でした。そして、私も同じように、仕掛けを投げ入れたのでした。
ところが・・・・
少し様子が変です、ウキがずっとピクン、ピクン動いているのです。不思議そうな顔で眺めていると
H君「それどじょうが潜ろうと動いてるから、問題ないよ」
あ、そっか。私は納得しました。針がついたどじょうが、水の中で泳いでいるので、ピクン、ピクンと動いているのでした。
これで、二人の仕掛けがその釣り場に投げ入れられたわけです。
とそんなこんなしていると、気づいたらH君の仕掛けのウキがない!?
H君「おっ!、釣れた!!」
慌てて竿を引っ張ったH君。見事にヒットするかと思いきや、弱ったドジョウのついた針が戻ってきただけでした。
H君「おしかったぁー、釣れたと思ったのにー」
とりあえず、そこに何か魚がいることを確認した私は、私が先に釣るぞと心の中で誓いました。
中学生の頃のことですから、自分が先、自分が先の競争の世界だったのです。

続く
ルアーフィッシングの目覚め
-バスプロに出会った思い出話-
第1話 「夢のような釣りの話」
第2話 「バスってなんだ?」
第3話 「ウキがなくなる!?」
第4話 「この黒いのがエサだってぇ!?」
第5話 「これがお化け沼だぁ!」
第6話 「おしかったぁー、釣れたと思ったのにー」
第7話 「おかしい・・・何かがおかしい」
第8話 「え!?、どういうこと!!」
第9話 「や、や、やべぇー」
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