私がブラックバスを始めて釣ったのは、埼玉県の北部にあるゴルフの打ちっぱなし場の用水地であった。
その時の思い出にまつわる、私小説。続き、第9話です。
第1話 第2話 第3話 第4話 第5話 第6話 第7話 第8話
「や、や、やべぇー」
私達3人は、どうにかこうにか、ヘラブナ釣りのおじさんが言っていた、ブラックが釣れるというゴルフ練習場に到着しました。
そこは、本当にゴルフの練習場で、釣りなんてできるはずがないと思っていたら、水上ゴルフということで、水面に浮いているターゲットに向かって、ボールを打つ特殊な練習場だったのです。
私達は、池の反対側にたくさんの釣り人がいることを発見すると、がぜんやる気がでて、対岸に向かったのでした。
私「早く!釣りてー!」
私は心の声が出てしまうくらい、急いで釣りの支度の取り掛かりました。釣り人が10人もいるのですから、釣れるに間違いないと思ったからです。
焦る気持ちを抑えているつもりでしたが、声に出ていたのです。
H君「焦るなって、ゆっくりやっても魚は逃げないよ」
私「ははは、そうだけどねー」
そんな会話をしながら、ドジョウを餌とする仕掛けを作った気がします。
そして、再度、仕掛けを投げ入れたのでした。
すぐに釣れるだろうと思っていた私達。さて、少し待っていても、ウキが沈むことはありませんでした・・・
そんな矢先、K君が何やら笑顔でやってきます。
H君「ルアー!買ったの!?」
H君と私は、K君が持ってきた、ロッド、リール、そしてルアーを見るために、竿を地面においたのでした。
私「かっこいねー、いいなあー」
そんな話をした気がしますが。あまりにもうらやましかったので、嫉妬の思いもあった気がします。
そうやって、K君の道具をみんなで見た後のことでした…
竿の場所に戻ってくるとH君の竿がない?!
H君「盗まれたぁ?」
私「盗む人いないでしょう」
って、水面を眺めていると、何やら浮いている物体が・・・
私「あれ、竿じゃない??」
H君「あれ、もしかして、魚にもってかれた?わぁーどうしよー」
なんと、H君の竿じゃ水面に浮いているというか、泳いでいました。
岸から7~8メートルはある場所にその竿は浮いていたのでした。
H君「どうしよーーーー」
つづく
ルアーフィッシングの目覚め
-バスプロに出会った思い出話-
第1話 「夢のような釣りの話」
第2話 「バスってなんだ?」
第3話 「ウキがなくなる!?」
第4話 「この黒いのがエサだってぇ!?」
第5話 「これがお化け沼だぁ!」
第6話 「おしかったぁー、釣れたと思ったのにー」
第7話 「おかしい・・・何かがおかしい」
第8話 「え!?、どういうこと!!」
第9話 「や、や、やべぇー」
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