私はシステムを作ることを仕事としてやってきました。その中で気づけばブラック労働を強いられて、うつ病になってしまいました。そこから10年も”うつ病”をもがき苦しんで回復してみると、何が悪かったのかが少しづつ見えてきています。その中で、気づいた労働環境を変えることについて、今回は書いてみたいと思います。
記録時期:うつ病が改善してから4か月頃の状態の考え
目次
- ネガティブな場所ではネガティブな思いが抜けません
- なぜ、ネガティブな思いが生まれていたのか?
- じゃあ、どうすればいいの?
- 根本原因にリーチして労働環境を変えなきゃダメなんです
ネガティブな場所ではネガティブな思いが抜けません
私がうつ病だった時
- 毎日同じ道・駅
- 毎日同じメンバー・ワークスタイル
- 毎日同じランチタイム
- 毎日同じ空気
- 毎週同じ過ごし方
が悪影響を与えていると考え、生活環境を変えてみたことがあります。それは、ネガティブを生むのが、場所だと思っていたからです。
嫌な思いが残る場所が、悪いことを思い出させる、そう考えていました。
そこで、会社へ通勤する道を変えたり、時には自宅からの通勤ではなく、地方に出張を自ら希望するなど、荒療治をしてみました。
しかし、まったく効果はありませんでした。
なぜ、ネガティブな思いが生まれていたのか?
ネガティブな感情は、同じ空間から生まれるので、今いる場所が悪いということを聞くことがありました。しかし、私の場合は、今見ている環境から生まれているものではなかったのです。
私の記憶が生み出していたんだと思います。
悪い記憶が、自分の頭の中に染みついているので、ちょっとやそっと環境を変えたぐらいでは、ネガティブな感情を止めることができなかった。。。
たとえ地方ののどかでやすらぎのある風景を歩いて、会社に通っていたとしても、上司に電話をすれば東京のネガティブな記憶が蘇りますし、会社の働き方のスタイルは、どこにいても同じように求められましたので、ネガティブな思いが消えることはありませんでした。
じゃあ、どうすればいいの?
働いている場所やイメージ、環境が、うつ病を長引かせていると思い、地方に出張して働くという荒療治をやって、うつ病を治そうとしましたが、まったく効果はありませんでした。
しかし、それでも5年くらいは、この環境を変えてリフレッシュするということに挑戦をしてみました。何度も、今度こそ、気分が変って、うつ病が治るはずだ、今度こそ、今度こそ、今度こそ・・・そうやって、年数だけが過ぎていきました。
さらには、うつ病の度合いもどんどん酷くなっていました。
八方ふさがりもいいところで、なにも希望がなくなりつつありました。
おそらく、この時、何もしなければ、私のうつは今も続いていたのだと思います。しかし、私の場合は、会社を辞めなければいけない事情ができました。何度も書いているので割愛しますが、この会社を辞めることが正解でした。
では、なぜ会社を辞めることが正解だったのか?
それは、会社の労働システムそのものが私のネガティブの原因だったからです。
根本原因にリーチして労働環境を変えなきゃダメなんです
うつ病のネガティブな思いを生む原因は、人それぞれだと思いますので、これが誰にでも当てはまるとは思いませんが、私の場合は、うつ病の原因が会社そのものになっていました。
労働スタイル、考え方、方法論、ソリューション、 評価システム…
すべてが効率的に、スピーディに、非現実的に求められ、最善を尽くすのが当たり前で、心が安らぐ場所がどこにもありませんでした。
週末、温泉に行って、頭に描くことは、月曜からの仕事のこと、そんな状態だったのです。週末すら、行動を仕事に支配されていました。
その会社システムから飛び出した瞬間、すぐにとは言いませんが、9か月以上過ぎたくらいには、だいぶ、会社そのものの脅迫概念がなくなり大きく改善していたのです。
うつ状態になって1年以内なら、気分転換でどうにかリフレッシュが望めるかもしれません。しかし、時が過ぎればすぎるほど、その効果は薄れていくと感じています。
すべてを捨ててリセットすることは、容易ではありません。頑張って手に入れた今のポジションを捨てることは、簡単ではありません。実際に経験した私から見ても簡単なものではありませんでした。
今思い返してみると、10年もだらだらうつ病を続けるよりも5年くらいの時にスパッと仕事を辞めて、休んだ方がよかったとも思えるのですが、それは結果論であり、わかりません。
けれども、だらだらと続けるよりは、大胆に人生の舵を切ってしまうくらいの方がいいという人もたくさんいるのではないかと、今は考えています。
私は、今思えば、うつになったらすぐに仕事を辞めて生き方を変える方が、絶対に良かったんじゃないかと思えるので、大胆に変えることをおすすめしたいと思います。
でも、これは誰にでもおすすめできることではありませんし、私の場合は有効だったわけで、ダメだったら、他のことを試行錯誤するしかないと言うことは、お伝えしておこうと思います。
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