私は何度も書きますが10年もうつ病でした。その原因はたくさんあるのですが、その一つに私の性格の問題があったと認識しています。それはHSPという性格です。非常に敏感な性格で、音にも痛みにも情報にも敏感なため外部の刺激で心を病みやすくなります。その結果どんなことが起きていたかを今回は書いてみたいと思います。
目次
- 父親がリストラされた同級生
- 就職氷河期で就職先がない時代
- 深夜まで仕事しても仕事が無くなる不安
- 未来に仕事が無くなる詐欺
- うつ病が治ったあとの私が何を感じているか
父親がリストラされた同級生
私は中学校の成績がトップクラスであったことで、県内の学区で行ける範囲でトップの進学校に通っていました。当然、皆さん頭がよく、自信を持って生きてるため、基本的に元気があり、活力のある学生ばかです。
本来であれば、私も自身いっぱいに、うつ病とは無縁の自信を持った生き方をしていてもよかったのですが、そうではありませんでした。またこの時自分の性格がHSPとは知らず、ただ、人とは違う感覚があることだけを認識し始めていました。
ある時、クラスに精神病にかかったというクラスメイトが出たことを知りました。
直接的な友人ではなかったのですが、学校に来なくなり、学校に来ても、図書館で勉強していてクラスの授業には出席しないとかいう状況で、当時、メンタルクリニックや精神病という言葉が無かっただけに、私には意味がわかりませんでした。
ところが、あるとき、そのクラスメイトの父親が、大企業に勤めていたところ、リストラされ母親も働かざるを得ない状況になり、様々な心労で、精神をやられたのではないかという話を、他の友人から聞かされました。
私はこれを聞いた時に大きなショックを受けました。私自身もいつ、自分の親がリストラされ仕事を失うかもしれないと、ショックだったのです。
そして、その時から、私は未来について、悲観的な考えを持つようになりました。
大企業で働いても、簡単に仕事をクビになるんだ。いつクビになっても生きていけるような貯金をしておかなければならないなという思いです。
起こってもいないことにも強い不安を覚える。他人の不幸からも影響を受けることがHSPの性格の特徴の一つですが、この学生時代の進学校の友人のお話しからも、強い衝撃を覚えたのを覚えています。
就職氷河期で就職先がない時代
私の大学生時代は、まさに就職氷河期時代で、仕事がない、仕事がないという時代でした。
私もアルバイトをしていましたが、時給は800円です。また、そのバイト先も潰れました。朝9時から夜23時まで働く仕事で休みもまばら、非常に大変な仕事で、私はこんな働き方があるのかと思っていました。
また、大学の先輩の話を聞いていても、就職できないから、大学院にいくという話が、あちらこちらにありました。
そこで、私に芽生えてしまったのは、どんなところでも就職があればましだということです。とりあえず就職して働き続け、お金を貯め、未来に備えようです。
やりたいこと、やりたくないことなんて、発想を持つことなんて許されずに、ただ仕事を見つけなくてはならないという考えに至ってしまいます。
実は、これはHSPの性格による、過剰な外部情報からの反応が私の行動を抑制していたと今は考えています。
学生が自分のやりたいことという軸を持たずに就職するなんて、今では考えられませんが、それが普通だったのが、就職氷河期時代です。
私は当時電気工学科にいて、他の学科に比べると、就職先がいくらでもあるという時代だったのですが、それでも倒産する企業や先行き不安の企業、企業の面接に行くとボーナスが減ったなど、ネガティブな情報が普通に在りました。
HSPの性格の私は、より未来にたいして希望がないことを感じ取っていました。
深夜まで仕事しても仕事が無くなる不安
その後私はIT企業に就職することになります。
今振り返れば、正解の就職といっても良いはずですが、当時は、そんな状況ではまったくありませんでした。
私は、将来に対して過度に悲観しており、仕事があればとりあえず生きていける、そんなメンタルで働いていました。おそらく私だけでなく、同じような考えはあちらこちらにあったと思います。
ブラック企業という言葉が生まれる前であり、普通に誰もがブラック状態で働かされていました。
企業に搾取され、人生を搾取され、ほんのちょっぴりの給与をいただく。それが現実でした。
裁量労働制と言われ、夕方18時から22時までの残業代が搾取されていたのですから。。。
どんな圧力を受けたのか、2007年頃から残業代がでるようになりましたが、残業代がすごくありがたく感じました。
するとどうなったかというと、朝九時から翌朝5時までの仕事もよろこんでやったりするんです。おまけにぶっ続けで、朝9時から働きます。
でも、その喜び方は普通ではないんです。
いつ仕事が無くなってもやっていけるように、今稼いでおこうなんです。その仕事に価値がある、合理性がある、上司のやり方が正しい、正しくないではなく、言われたら、従うという働きだったのです。
未来に仕事が無くなる詐欺
私は毎日深夜23時まで働くということやっていました。仕事がいくらでもあるという状態です。しかし、それはやりたくてやっているわけでもありません。
仕事だからやっているだけです。
学生の時に感じた、未来に仕事が無くなるという話で、いつに備え働いていました。深夜まで残業をさせられ、連日仕事がたくさんあるという状態なのにです。
HSPという性格が、未来に対して、過剰というどころか、異常なまでの危機感を感じていました。
そこに、ITやAI、ロボットの話が舞い込んできました。未来に仕事が無くなっていくという話です。
またしても、私は世間の情報に騙されました。不安しかない毎日で働きました。
そして、うつになりました。
うつ病が治ったあとの私が何を感じているか
何度も、何度も、恐怖を与えられ、私はうつ病に至りました。そして、一時期は自殺を考えるまでに、ネガティブになっていました。
ところが、あるとき私は自分のネガティブを改善する思考を手に入れ、病気が治り、うつも直すことに成功します。
またHSPという性格を理解し、5年程たってようやく付き合い方を手に入れました。
そんな今、何をかんじているのでしょうか?
もっと早くHSPという性格を教えてほしかったです。
内向型、HSPなどは、1/5程度の割合でいることなどが、最近では広まり、認識されているのですが、そんなにもいて、ずっと隠されてきた性格です。
HSPには良い部分もたくさんあるのですが、社会がネガティブだととたんに外部の情報に左右されネガティブになります。また、大人数の職場、のようなところでは、自分の力が発揮できません。
HSPという性格が、どれだけネガティブな社会で生きづらいかを理解いただけましたでしょうか。今後、このサイトでは、HSPのサイト運営者が感じたことやHSPだからどう対処すべきなども書いていこうと思っていますので、よろしければ本サイトをブックマークに入れるか、ツイッターフォローなどをお願いします。
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