絶対音感と相対音感

最近、Yahoo!知恵袋などで、「私は12歳から音感のレッスンをしたので、絶対音感は6歳でなくても可能だよ。」という意見を書かれている方がおりました。

このご意見を聞くと、どうやら世間が言っている絶対音感は6歳までに習わないと無理という話は、間違いだということになりそうですが、これについて私は少し懐疑的です。

音感というくくりにして音感を身につける訓練は、絶対音感であろうと、相対音感であろうと正しい音程を導きだすことが、本質であることは、ご理解いただけると思います。

正しい音階が導ければ、絶対音感であろうと、相対音感であろうと、良いのです。

そういう意味で、12歳から身につけた音感で答えがわかるようになったのであれば、とりあえずは、絶対音感であろうと、相対音感であろうと、構わないと思います。

しかし、そこを「絶対音感を私は持っている、すごいでしょ!」ということをアピールしたい意図で言ってしまうと話がややこしくなります。

相対音感であっても、体の中に一定の音を記憶することができれば、あたかも絶対音感のように、答えを出すことが可能なことは事実です。

また、絶対音感にはレベルがあります。和音レベルで、すぐに構成音がわかるくらいだと、かなり良い方ですが、さらに上には上がいて、ピアノのヘルツでわかるようになってきます。

自宅のピアノは基音を440hzでチューニングをするのが一般的ですが、コンサートのピアノは441hzや442hzでチューニングをします。また、432hzを基音とするチューニングもあります。

ものすごいレベルになると、ここも聞き分けるようになりますが。これも絶対音感がなくとも、基音を自分の体に持って入れば、ちょっと雰囲気が違うぞというのはわかるようになると思います。

最終的に、絶対音感があろうが、なかろうが、音を聴いて構成音を理解し、譜面におこしたり、コピーしたり、伴奏を考えたりすることができるようになれば、それが絶対音感であろうが、相対音感であろうが、どちらでもいいことです。

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