「音大のピアノ教育」カテゴリーアーカイブ

中学生から音楽中学校に通うメリットとデメリット「費用と効果」

私の子供は音楽中学校に通っています。当初は軽い気持ちで、選択肢の一つとして音楽中学校を見学に行きましたが、すばらしい先生に出会ってしまい、受験。結果的には、その中学校に通っています。今回は、音楽中学校に通うメリットとデメリットを実際に通っている視点で書いてみたいと思います。

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今は、ピアノの先生から直接メールで連絡をもらう時代なんですよ

私の息子は、とりあえず「ピアニスト」を目指して、音楽中学校に通っています。(※かなり練習しないと無理だと思いますが、一応書いています)

ただ、中学校の勉強も頑張っているようで、ピアノの時間ばかりに時間を使えないのが、中学校時代ですから、ひどい時には30分もピアノを練習せずに寝てしまいます。学校まで、電車で通うというのは、やはり大変なことなんだと思ってます。特に朝は、満員電車が酷いですからね。

なので、本当のことを話すと、音楽中学校に通わず、普通の中学校に通って、自宅でピアノを練習するという方が、もしかしたら効率がよいのかもしれません。ただ、中学校によっては、部活の参加を強制するところもあるので、何とも言えませんね。

趣旨とは離れ、親として心配していることを書いてしまいました。

さて、4月から半年が過ぎようとしている今、私もあまり練習をしない息子に慣れてきたので、最近のエピソードを書いてみたいと思いました。

先日、文化祭でのピアノ演奏会がありました。その当日、息子のピアノの担当教師は、引っ越しで参加できなかったのですが、そのことについて、先日「申し訳なかった」旨、直接メールでの連絡をいただきました。

このようなメールのやり取りは、今回だけではなく、実は、入学当初から行っており、月に1回くらいはやりとりをしています。どんな練習をしていくのかの方向性も教えていただいています。ただ、思ったよりもプライベート感のあるメールなので、他の生徒にも同じようなことをしているのかが、以前から気になっていました。

というのも、今回の先生だけではなく、息子が去年まで習っていた、ピアノ教室とも、連絡をとっているからです。その先生とは約7年という長い付き合いがあり、そこまでくると情がわくのは、普通の人間だろうからと思っていたのですが、今回の先生も、ありがたく連絡をくれているんですね。

ピアノをやる生徒というのは、年々減っており、特に男の子となると珍しい存在なんだと思いますが、それにしても、丁寧に扱ってくれることにとても感謝しております。

とはいえ、先日、「レッスンの映像をスマホで毎回撮影し、自宅で練習する際の参考にするようなやり方はどうか?」という質問をしたのですが、そこには、論理的に、「経験上、レッスンの際に覚えきれなかったことは、今は必要なかったこと、覚えるタイミングではなかったという状況のことが多いので、録音されたものは、意外と価値がないものです」という回答をいただいてしまいました。

確かに、これには、納得しました。

よく会議の議事録を仕事などで作成することがあるわけですが、その際には、録音したものがあっても、聞くと時間がかかるばかりで、ほとんど価値がないんですね。理解しているものはメモがとれ議事録にも正しく残せるけど、理解していないものは、聴いても大事かどうかがわからないので、書けないんですよね。

本当に納得してしまいました。

まぁ、メールの内容はともかくに、このよに今はインターネットがすすみ、ピアノの先生と直接メールのやりとりができるというのは、良いと思います。

ユーチューブで、お客さんから反応をもらうこともあたりまえなのですから、先生がメールで連絡するというのもあたりまえなのかもしれませんね。

もし、これを読んでくれている皆様の中に、ピアノの先生がおりましたら、ぜひとも生徒様に連絡をしてみてあげてください。そのような連絡が、もちろん好きでない家庭もあるかと思いますが、ピアノをやるような家庭であれば、うれしいと感じてくれると思いますよ。

そろそろどんなサポートを親としてしてあげるべきか、先生の親がどうだったかを聞いてみようかなと、考えていたりします。

最後まで、読んでいただき誠にありがとうございました。最近は、時間がとれるようになったので、記事の更新も増えていくのではないかと思っています。

ありがとうございました。

大学のレッスンに行ってきました「ソナタ以降のピアノのレッスンとは?」

私の息子は、ブログで書いている通り、音楽中学校に通っております。

当然のことではありますが、レッスンの先生は、上位に位置する大学の先生達であります。なので、タイトルに書いた大学のレッスンに行くというのは、中学校のレッスンに行っただけではありますが、今日のレッスンの直前の生徒は大学生だったりして、学年・年令問わず、専門の先生に教わっているというところですので、大学のレッスンに行ってきたという書き方にさせていただきました。

さて、そんなレッスンに本日同伴で行ってきましたので、どんなことを指摘されていたかを書いておこうかと思います。

本日は『新しい課題曲』のレッスンで、その楽曲の譜読みが宿題でした。そんな中で、指摘されたことを書いていきます。

・楽曲の構成について

速度記号の意味がわかっているか?
ソナタ形式とは?
第1主題、第2主題の違いは?
各小節の調はどうなっているか?また、意識しているか?(カデンツ)

課題曲のレッスンを受ける中で、上記のような質問が行われていましたが、言われていることを集約すると、結局は譜読みがどこまでされているか?というところです。楽曲を渡されて、すぐに弾き始めるレベルは過去のこと。まずは、楽曲の構成、テーマ、どんな演奏を求められているのかを楽曲全体を通して、眺め、理解し、読み解いていくのが、譜読みであり、場合によっては、音楽理論の理解によって、演奏者は作者以上に楽曲を理解するということなんだ、と思いました。

このような視点は、気づき始めてはいても指摘されないとまだ、気づけないのが、うちの息子のレベルです。速度記号の質問にも、的確に答えられていなかったので、意識が低いのが露呈していました。

キーワード:カデンツ

・歌うように表現する

ピアノと言う楽器は、打楽器です。そんなことはないと言う人もいるかも知れませんが、ピアノは鍵盤を叩いて音を出す楽器であり、音は押した瞬間が一番強く、あとは、音は減衰していくだけであり、人間の声のように、一度音を出した後で、音の大きさを上げるということができません。そんな欠点を持った楽器です。それができるのは、バイオリンなどの弦楽器だけです。

しかし、そんな中でも、歌のようにピアノを弾くことが、ピアニストに求められています。作曲者は人間であり、歌のハーモニーをイメージして、作られた楽曲は多々あります。そんな中で歌を歌うように演奏することを求められていました

どういうことなのかを、私の理解で書きますと、弦を叩いた後、ピアノの弦が鳴っているわけですが、その音の波形のゆらぎの中に、次の音を溶け込ませるように、滑り入れていく、そんな作業をしていくことが、歌うように弾くということのようです。

これも指摘されると気づくことですが、そもそもの楽曲の理解ができていなければ、歌うように弾かないと行けないパートかどうかすらもわかりません。改めて、譜読みの深さを求められていたのだなと気づきました。

・指番号の指摘、フォームの指摘

上記で説明した2つのポイントは、楽曲に関する指摘でしたが、ピアノの演奏技術に関しての指摘も、当然ありました。ただ、演奏技術に関しては、そもそも指練習は毎日やっていることが前提であり、弾けるようにするのは個人で行うのが前提条件のような印象があります。なので、当たり前に弾けるようになるためのレッスンを求める場合は、通常のピアノ教室で習うのが良いという印象を受けました。大学のレッスンは、弾けることが前提です。弾けるのは当たり前のことなのです。

今日あった指摘、まずは指番号ですが、これはミスを誘発するからの指摘であり、また、ばらつきがあるための指摘でした。今回の課題曲は、来月の演奏会で演奏予定であるため、ミスの軽減を目的として指摘されていました。

また、ピアノのフォームの指摘がありました。小指の使い方の指摘でした。うちの息子は、小指を伸ばした状態で手首を使い斜めに鍵盤を押す癖がついてしまっているので、その指の使い方を伸ばすのではなく、上から下の動作で、弾こうというものでした。

この指摘に関しては、小学生からピアノの練習をやってきたことの癖であることがわかります。小指を伸ばしてしまうのは、まだ子供で指が短かったころの名残だと思います。小指を伸ばし、手首を回すことで、距離のある鍵盤の音を出していたはずです。

今日のレッスンで受けた指摘というのは、上記3つでした。このような指摘が、今回に限らず、基本的には、異なる楽曲で、異なるフォームに関して、続いていくのが大学のレッスンであると思います。

気づけばできるけれど、気づけないのが、初級のピアノレッスン生ということであり、それらの意識が言われる前に、当たり前にできるようになって、中級というところでしょうか。

たかがピアノ、されどピアノということで、今回のレッスンの内容は、ピアノではなくても通じるところがあると感じました。通常の仕事も結局は同じです。

依頼があって、どんな依頼なのか、なぜ依頼されたのか、ゴールは何なのかを理解した後で、仕事を始めなければ、求められたものとはかけ離れたものになってしまいます。仕事をするための基礎能力も個人で学習していることが前提であり、それが当たり前にできた上で、仕事を遂行していくことができるのです。

ピアノを含め、人間がやらなきゃいけないことは、同じだなと思いました。

本日もブログ記事を最後まで、読んでいただありがとうございました。また、次の記事でお会いいたしましょう。

音大の先生のレッスン 変わったこと2

年の4月。中学校入学後、初めての音大の先生のレッスンがありました。その後、最初に課されたレッスン課題について、書いてみたいと思います。

今までは、大手音楽教室でピアノをレッスンしてきました。期間は4歳くらいからで、ピアノを触り始めたのは5歳直前くらいからだったと思います。約7年~8年ピアノをやってきましたが、それを覆すレッスンが始まっています。

それは、音階の練習です。それも、指に無駄な力を入れずに弾く練習です。

息子は、小学校2年生の本当に最後になって、ピアノが好きになり、そのあとは合唱コンクールの伴奏オーディションは、必ずもらってきていましたが、すべてが覆されるような練習ですね。

今までの弾き方は、力みすぎ。無駄な力が入っている。特に指の力が入りすぎ。

ということだそうです。

確かに、男の子らしい演奏になっていったので、指の力は入っていたのは間違いないですね。ピアノは腕の力、重力の力を使って弾くというよりは、奏でないとよい音がでにくい。そういう指摘だと思います。

これは、確かにそうで、今でこそ、滑らかに指を使えるようになり始めましたが、昔はぎこちなかったのを思い出します。けれども、どこかそれでも、指が硬いというのは、私も感じていました。

とはいえ、大手教室ではそこの指摘はされていなかったので、気にしていませんでした。

さすがなのか、これが功をそうするのかは、未来にならないとわかりませんが、楽曲はやらず、指の使い方を日々やっております。

こういった楽曲をやらない練習というのは、ピアノを弾こう弾こう、楽譜こなそうこなそう、という頭では、できないものですから、このような先生が変わったタイミングでやるのは、とても良い気もします。

次から次へとコンクールを受ける。ほとんど結果は変わらないのに。という効率の悪い練習を、コンクールの予選を通過するようになってからやってきてしまったので、今一度、弾き方にフォーカスを当ててやりなおすのは大事だと感じました。

音色、強弱、譜面、ペダル…全部を今一度やり直すつもりで、始めるのには、体格も変わったことで、いい時期なのではないかとも思います。

女の子は小学校高学年頃には、だいぶ大きくなりますが、男の子はここからです。未来の良い演奏に向けて、いまから準備をするのは必要なことです。

皆さんも、伸び悩み、限界を感じたら、先生を変えてみるのはありだと私は思います。同じ先生だと、気づいてても言えない、気づかないということが、違う先生になれば、なんの関係性もないので、率直に別の視点でアドバイスいただけると思います。

客観的意見というのは、つなぎ合わせれば、事実の輪郭が見えてくるので、コンクールの評価も大事なデータだと思います。

本日も、あ読みいただきありがとうございました。また、別の記事でお会いできると幸いです。

音大の先生にピアノを習うことになって、大きく変わったこと1

の息子は、大手のとあるピアノ教室で約8年お世話になっていたのですが、今年の春から正式に音楽大学付属の中学校に入学しております。

そんな状況ですが、本日は、ピアノ教室から音楽大学のピアノの先生になったことで、大きく変わったことの一つ目を書いてみたいと思います。

ピアノ教室の先生は、残念ながらピアノ科卒の方ばかりだけではなく、副科でやっていた方もいましたが、コンクールで関東予選に行くくらいまでに育ててもらいまして、感謝はしております。

しかしながら、音大の先生に習うようになって、本格的にやるならば、こういうことなのか、というところの違いがでてきています。

どこでしょうかね!?

たくさんありますが、今日はわかりやすいところから行きましょう。

それは、

楽譜が違うです。

これまで、私の息子は、バッハのインベンションとシンフォニアをやってきましたが、その時使っていたのは、これです。有名な全音ピースの有名どころです。

ですが、これを否定されます。原曲と違うから、変えましょうと提案されます。そして、買わなければいけないのはこちらです。

ヘンレ版のインベンションとシンフォニアです。お値段にして、倍違います!!

何が違うといえば、全部違うというまで、違うのです。音符は同じようですが、指番号はもちろん、強弱記号、ペダルの入れ方まで違ったりします。

演奏家を目指すのであれば、原曲に、作曲家の意志にそって、演奏することを目指すことになります。そうすると、必然的に作曲家の意志に近い楽譜が必要ということになるわけですね。

楽譜が高くなれば、腕も上がる、、、ということは全くないですが、値段が高い分、楽譜を大事にする!!というのは、ある気もします。

今日は、音大のレッスンとの違い、1つ目を書いてみました。今後も気づいたベースで、音大のレッスンとピアノ教室との違いを書いてみたいと思います。

本日も最後までお読みいただき誠にありがとうございます。また、別の機会にお会いいたしましょう。