「早熟のピアニスト」カテゴリーアーカイブ

ピアノ演奏と手の大きさの関係(ナイフとフォークで食事をしましょうか!?)

ピアニストを目指さなくとも、ピアノ演奏を上手になりたいと思って練習してくると必ず出てくる壁があります。

それは、タイトルにも書いた通り、手の大きさの壁です。

日本でピアノの先生というと男性というよりも女性が多いことから、手の大きさは関係ない、工夫・やりようがあると言われますが、指の使い方や生活習慣による筋肉の発達の違い、そして手の大きさが違うことで、トリル等のフォームが影響を受け、音色やリズムに差が出てしまったりするというのを、聞いていますし、それを私も感じています。

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小学生がピアノの練習を毎日4時間できるか?

アニストになりたいのであれば、小学校6年間の間、毎日4時間ピアノを欠かさず練習することです。

これは、私は確実に、なれると思います。

4時間を小学生の間に作れるわけないんです。実際にうちの子供が練習した時間は、小学校1、2年生の頃で、30分から1時間、小学3~4年生で、1時間半くらい、5年生以上になって、ようやく2時間を超えることもある。

そんな感じでも、ある程度できる子供になれます。

しかしです、4時間というのは飛んでもない壁です。小学校時代には、学校があります。塾があります。宿題があります。習い事があります。いろいろ、やることがある時代なのです。

その時代に、4時間のピアノの練習時間を作れるというのは、ものすごい才能だと思います。

親が閉じ込めてやらせようとしても、小学生が勝手に練習など始めません。

ですから、小学生の頃から、毎日欠かさず4時間練習できる子供は、おそらくピアニストになれると思います。

嫌いだったら、遊びでピアノをやっていたとしても、4時間もできません。

ちなみに、うちの息子は、今日も4時間はいかなそうです。音楽中学校にいくのに、大丈夫かなぁ!?

ということで、ピアニストを目指す皆さんは、今日も4時間頑張ってくださいというところで、失礼いたします。

また、次の記事でお会いいたしましょう。お読みいただきありがとうございました。

ピアノの森のピアノ担当は、神童だらけ!?

http://piano-anime.jp/music.html

 反田恭平 Kyohei Sorita
4歳よりピアノを始め、12歳より本格的にピアノを始める。

髙木竜馬 Ryoma Takagi
1992年千葉県生まれ、25歳。2歳よりピアノを始め、7歳より故エレーナ・アシュケナージ女史に師事。

牛牛 Niu Niu
6歳でデビュー。

ジュリエット・ジョルノー
1996年フランス生まれ。7歳からピアノを始め

上原心音 Kotone Uehara
2005年兵庫県生まれ。2才からピアノを始める。

大山桃暖 Modan Oyama
2005年大阪府生まれ。4才よりピアノを始める。

佐原 冠 Kamuro Sahara
2004年愛知県生まれ。3才よりピアノを始める。

馬場彩乃 Ayano Baba
2002年東京都生まれ。4才よりピアノを始める。

コメント

アニメ、ピアノの森の、ピアノ担当が発表されましたね。オーディションにより選抜されているのが、2000年以降の生まれの方々がだと思われます。

ちなみにうちの子供も2005年生まれですから、オーディションでとけ!って話ですが、そんな状況ではないですね。これから頑張りますというところです。

さて、いくつか気になることを書いてみたいと思います。

雨宮修平のメインピアニストである、髙木竜馬さんの経歴に、エレーナ・アシュケナージ女史とありますが、この方よくでてきますね。2017年に亡くなられているそうですが、昨今の有名ピアニストの経歴にはちらほらでてきます。

武蔵野音大の教授をやられていたようです。

http://musashino-music.sakura.ne.jp/graduate/teacher/guest/piano/elena2/

また、このページでも何度か記事を書いている、13歳でデビューしている奥井紫麻さんも、このエレーナ・アシュケナージ女史に7歳から師事とあり、昨今影響力が強かったことが伺えます。パワフルな方だったという下のブログ記事もあり

https://blog.goo.ne.jp/piapiameno/e/99e9ebc4b080ac77d2498d0fd0ae2c3a

パワフルな音楽の先生というイメージの究極かなぁという印象を私は思いました。

いずれにしても、ピアノは遅くとも5歳までには始めていないと、プロのピアニストにはなれない感じですが、最近は「モスクワ音楽院」にて学ぶことも、昨今の一流の常識になっている感じがありますね。

既に10代前半で、モスクワ音楽院で学ぶ方もいれば、反田恭平さんのように日本で学びながらも、大学からでも首席入学という例もありますね。

どの方も5歳までにはピアノをスタートさせ、一流の道を進まれます。

しかし、正直なところ、2歳や3歳のころのピアノって、どうやって練習していたのかなぁと思うんですね。

私の子供の場合も、実際には、2歳や3歳のころ、おもちゃのピアノ、カワイ楽器のピアノではない、鉄琴のようなタイプのミニピアノを子供にやらせていたことはありましたが、2歳って座ってられないですし、言葉もほとんど覚えていないです。まともに、会話ができるのは早くて4歳といった感じです。

なので、小さいころに弾いている子供は、耳で聴いて弾いてしまう感じかなと思っております。小林愛実さんの4歳でソナチネを弾いているユーチューブ動画がありますが

4歳で、ここまでできるというのは、楽譜からではない気が私はします。

いずれにしても、神童というのが、これほどまでにたくさんいると、もはや神童ではなくて、常識になってしまっている気がしてきます。

ピアニストになりたいのであれば、そのなりたいと思う段階に来るまでに、ピアノをやっていなければならず、つまり、そのピアノという習い事を親の判断でやっているなかで、気づいた時にピアニストになりたいとなるのが、クラシックピアニストでしょうか。5歳の頃に、仕事の意味をきちんと理解している子供がいるとは私は到底思えません。

ピアニストを目指す=神童でないとダメ・・・そんな雰囲気が日本ではあります。

親にピアノを習わせてもらえなくて、7歳でやりたいと気づいた。そんな女の子もたくさんいるとは思いますが、私は、そんなお子さんにも頑張ってもらいたいとは思います。東洋のピアニストは若すぎるのが多いですが、西洋となってくると実は7歳くらいのイメージもあります。早くやらせるべきではないと主張するピアノ教育者も実際にいるくらいですから。

ピアニストとして、いい音楽を提供できれば、その過程はどうでもいいと私は思います。

いずれにしても、ピアノの森のアニメ化は、ピアノ業界の活性化につながる気がしています。ピアノのことをよく知っている人なら楽しめるとは思いますが、一般人にも、子供にもわかるような作りが、アニメにも盛り込まれ、人気になることを、心よりお祈り申し上げます。

多分、グッズがでたら私も買っていると思いますが、まだカミングスーンですね。ピアノ関連アクセサリーも売れそうじゃないですか!?

楽しみです。

奥井 紫麻さんの活躍

このページの前身となる、下記のサイトを書いていたときから気になっていた奥井 紫麻さんですが、すでにロシアで活躍をされております。

奥井紫麻

公式サイトにその様子が紹介されています。

https://www.japanarts.co.jp/artist/ShioOKUI

既にプロデビューです。うちの子供と比べると1歳違いでありながら、すでにプロデビュー。方やうちの子供は、ようやく音楽中学校で、ピアノを習い始める。

7歳から大学教授クラスのピアニストに師事されていたということで、うちの子供と比べると5年以上も先をいかれているし、追いつける可能性が見えないような状況です(苦笑)

やはり音楽の道は険しく、厳しいものではありますが、どこまで、どんな風にすすんで行くかは大変楽しみでもあります。クラシックという道ではないかもしれませんね。

奥井 紫麻さんの活躍は、今後も私は目が離せません。

「ぴーあおちゃんねる」って知ってる!?

8歳くらいからのピアノ演奏動画を私も見ていましたが、すっかりユーチューブでレギュラー化され、かなりのチャンネル登録者のいる「ぴーあおチャンネル」というピアノチャンネルがあります。

ピアノもC3で、環境は申し分ないかと思います。録音もよい感じですね。

ほんとうにすごいなぁと思います。私も「CHIGYO PIANO」として子供のピアノ演奏動画を配信しておりますが、子供の頃の演奏をネットに残してしまうと将来どうなるかなぁという思いが強くありまして、本人の了承を得ながら小出しにしか出していません。

掲載曲数を考えると、ほんとうにすごいなぁと思います。動画配信が、すでに練習になっているんでしょうね。

うちもカメラと機材をアップグレードしてやろうかなぁとか思うこともあるのですが、コンクールの曲や練習中のものをあまりあげるのは気が引けるんですよね。楽譜もすぐに読めますから、同じようなことをやることはできますが、すでに年齢では上なので、とても勝てそうにありません(笑)

何より、お子さん本人がやる気がありそうなので、そこがすごく微笑ましいですね!!

小林愛実さんの新譜は4月4日

小林愛実

新譜のジェケットを見て「おぉ!」っておもいましたね。大人っぽくイメージチェンジを全面に出してきました

収録は下記となっております。

  • ショパン: ピアノ・ソナタ第2番変ロ短調 作品35
  • リスト:ペトラルカのソネット第47番、第104番、第123番(「巡礼の年第2年『イタリア』」より)
  • リスト:ダンテを読んで-ソナタ風幻想曲(「巡礼の年第2年『イタリア』」より)
  • リスト:愛の夢第3番

ユーチューブで他の方が演奏されているものを並べておきます。

ショパン: ピアノ・ソナタ第2番変ロ短調 作品35

リスト:ペトラルカのソネット第47番、第104番

リスト:ダンテを読んで-ソナタ風幻想曲

リスト:愛の夢第3番

進化を遂げた小林愛実が、ついにベールを脱ぐ時

上記のコメーシャルメッセージが、すごく気にさせます。私が買うかどうかは、まだ検討中ですね。

難曲を早く弾けるようになればいいのか?

神童という言葉で表現される小学生たちは、子供の頃から大人顔負けの演奏で、難曲と呼ばれる楽曲の演奏をやってのけます。

本当にすごいなぁと思います。そう私もずっと思っていたのですが、ここのところやはり他の方が言うように、デメリットもあるなぁと思ってきました。

特に本サイトでYouTubeの動画を簡単に比較して連続で聴ける機能を作っておりまして、そうしたことで、よりそれを感じるようになりました。

  • 演奏の細部まで思い通り弾けているのか
  • この演奏はできたと完了させてしまう
  • 体ができてから弾くのと違う

小学生の演奏とプロピアニストの演奏。聞き比べるとやはり違います。似ているところもありますが、細かいところ、タッチなどを聴くと、かなり違ってきます。家具の話で例えると、木材で作った椅子やテーブルといった家具のバリ取りがどこまで洗練されているかのごとく、違っています。

小学生のうちは、自分でこう弾きたいという思いよりは、指導されている先生の指示の影響を強く受けるので、細部まで弾けているが、自分でそこまでやれるかというと、そうではないお子さんもたくさんいる気がします。

細部への強いこだわりがあるとすれば、本来は作曲者であり、演奏家になってしまうと、どこまでそれっぽく迫れるかが、その限界だろうと思います。その視点で考えた時に、小学生の頃に弾けたとしても、飽きてしまうのではないかと思います。

よくあるのが、「その曲は私は小学生のとき弾いた。簡単だよ。」とかいう表現です。

弾けた=終わり。となってしまっています。でも、実際に作曲した者にしてみれば、ずっとこだわりをもって弾いてもらいたいものです。前回弾いた時よりも、もっと洗練された演奏をしてほしい。そう願うはずです。

しかし、演奏者にとってみれば、一つの楽曲は、その多くの中の一つの楽曲でしかなく、次の曲に興味が移ってしまいますから、そこに限界があると感じます。

また、小学生のうちの体、とくに女の子の方が成長が早いですから、難曲を弾ける可能性は、手の大きくなるのが早い方が有利でもあります。そういった視点で考えた時に、弾けるようになった後からが勝負の始まりだとも感じます。

最終的には、何度も聴きたい演奏になるかが問われるものだと思います。

私が、名曲の演奏をスマホで携帯したいなと考えた時に選ぶ演奏の基準は、耳にとって、心地よいかどうかです。そうなったときに、神童の演奏を加えるかというと、そうならないことが多いです。やはりタッチや細部までの造形の深さ、そういったものが選択の基準になります。演奏のスピードコントロール、音のない空間の演出、そして、タッチ。そういったものが、とても大事だと思います。

【特集】幻想即興曲を弾きこなす小学生ピアニスト

ショパンの「幻想即興曲」はWEB「 あるピアニストの一生 」で難易度23に設定されている高難易度の曲です。ショパン楽曲の最高難易度は28ですがそこから5ポイント下の難易度23と言えども子犬のワルツが難易度16と言うのですから「幻想即興曲」は簡単な楽曲とは言えません。今回は小学生で弾きこなす子供達を特集しました。

YouTube上にはたくさんの小学生が弾く「 幻想即興曲」がアップされているので、一つ一つ御覧ください。

目次

9歳の幻想即興曲

小学校低学年の幻想即興曲

小学校4年生の幻想即興曲 ①

小学校6年生の幻想即興曲

小学校4年生の幻想即興曲②

小学生の幻想即興曲を聴いて

いかがでしたでしょうか。正直なところ、プロの演奏を聴いた後で聴いてみると、こういうところはまだまだだな、という場所がある演奏もありますが、かなり弾きこなせている演奏が多いと感じます。

3歳からピアノを始めれば、誰もがこんなにピアノが弾けるようになる!?とは、全く思えないですが、これほどまでにアップされていると、できる子供たちは少なくないわけですね。

その子供たちが競い合ってプロを目指していくのですから、大変だなぁと私は思います。

幻想即興曲というと、すごく聴きやすくわかりやすい音楽で、私は好きな曲の一つになりますが、聴きすぎると飽きが来ます。でも、現代音楽のような世界に入ってしまうと、理解できない=聴けないという世界に入ってしまうので、私としては、このくらいの演奏が聴きやすくいいと思うのですが、小学生で弾いちゃったからと、雑に扱ってほしくはないなぁと思います。

どんな楽曲であっても、それをどこまで高められるか、そこにすべてがあるような気がします。

小学生が作った和菓子、老舗の職人が作った和菓子。見た目が同じでも、食べると違うところが多々あるように、たとえ小学生の時に弾けてしまったとしても、さらに楽曲を作り込み、極めていってもらいたいと、感じました。

ピアノが上手いだけでピアニストになれるのか

先日、題名のない音楽会に出演していたピアニスト「ラン・ラン」氏について、以前どこかで演奏を聞いていたことがあったかもしれませんが、とんでもない人物であることがわかりました。。

もちろん、ご存知の方にとっては当たり前なのだと思いますが、私は知らなかったので、すみません。。反省します。

何が凄いかと言うとですね。

なんと!メタリカと共演してるんです

メタリカって言ったらですよ、クラシックとは真逆であり、決して上品ではなく、大変下品な私のような不良が好む、ヘビーメタル界の重鎮中の重鎮ですよ。

題名のない音楽中に、ラン・ラン氏が語っていた言葉「ピアノは何のためにやっているんだ」とアメリカに留学した時の先生に聞かれた時「コンクールで1位をとるためだ」と答えたそうですが、先生は「音楽は楽しむためにあるのでは?」とその時から、ラン•ラン氏は

「ピアノは楽しく演奏していいんだ」

と人生を変えるきっかけになったと語っておりました。その出会いがなければ、クラシックのピアニストが、メタリカと共演するなんてありえないですね。

ピアノの先生の中には、クラシック以外の音楽を認めない人もいるとは思いますが、まったく真逆の精神で演奏を楽しむのが、本来だと私も思います。

クラシックはあくまでも音楽のジャンルでしかないわけですから。

さて、このラン・ラン氏について、他の動画を見ていて気づいて聞かことがありますが、何と言っても有り余る、個性というか、自由さを持っていきがします。

レッスンビデオなどを見ているとわかると思いますが。

どうでしょう。Tシャツでラフな先生。どれだけ自由なんでしょうか(笑

クラシックとは、こうでなければいけないと固執すればするほどに、変化のないつまらない音楽になってしまっているのではないかと、私は思っています。

私も息子のレッスンを共に過ごすことで、ピアノとはどのように弾くものかを正しく理解してきたこともあり、ようやく、同じ曲を、何にものピアニストで聴き比べ、演奏の違いをわかることもできるようになり、クラシックの音楽の深みを味わえるようになってきた気もしますが、ラン・ラン氏のような自由なスタイルからなら、特に楽器に精通しなくても、わかりやすく楽しめる気がするのです。

エネルギッシュで無駄がなく、的確に、ユーモアを交えながらピアノを教える。演奏する。

ここまでくると、ピアノが弾けるのは当たり前で、それ以上のものを感じます。

日本に同じようなピアニストがいるかと問われれば、とても誰も真似できない気がします。

テレビに出演の多い、トークの得意な演奏家は、あえて名前を挙げませんが、多数いるとは思いますがどれも、演奏の方は、最高ではない気がします。

今回、ラン・ラン氏がスーパースターであることを初めて知った私でしたか、しばらくは注目のピアニストとして目が離せない感じです。