「ソルフェージュ」カテゴリーアーカイブ

ソルフェージュの独学について

現在音楽中学校に通うの子供は小6になるまでソルフェージュを専門に受けることなくピアノのレッスンのみ小5まで続け約半年間のソルフェージュ授業で音楽中学の入試を突破しました。これを可能にした理由は小4からのソルフェージュの独学と絶対音感をもっていたことによります。その経験からソルフェージュの独学について掲載します。

目次

ソルフェージュについて実体験として感じること

ソルフェージュの才能に関しては、先生から習おうが、独学しようが結局できる人はできるし、できない人はできないのではないかと思います。

その理由は、音楽が大好きで、それが耳からの刺激として脳にとどまり、日々反響して、歌っちゃうような、そういう下地が必要だと感じるからです。

それがうちの息子の場合、よく当てはまりました。

塾に行けばすべての子供が勉強ができるわけではない

これは学校の勉強も同じで、基本的には記憶がすべてであり、好きなものは記憶したり、もっと知りたいとなるけれども、そうでないものは、受け入れない

そのようなことが、とても重要なため、どんなに先生から多くの情報を得ようが、ひとつの情報を半分以下にしてしまう人もいれば、ひとつの情報から自分の行動に繋がり、何倍もの情報を頭に蓄積できる人もいるわけです。

つまり、ソルフェージュ学習のインプットは先生ではなく、本やネットなどでもいいと私は感じます。

楽典(楽譜)の独学

楽譜を読む力は、楽譜を読むことが苦痛でなくない限りつかないと思います。「読めるうれしい。もっといろんな楽譜ないかなぁ。」なんてならない限りは、いつまでたっても、受け入れないのが現実です。

そのため、どこかで絶対に音符を読んでやるという思いが芽生え、音符を読むことが楽しいにならない限りは、先生に頼ろうが、独学でやろうが変わらないと感じます。

ただ、先生とやるという定期的な苦行が行われるという意味で、独学よりは、先生との強制的な時間を持つ方が、良い人もいるとは感じます。

聴音の独学

聴音は、音楽が好きで、歌っちゃう。音階を大事にする感覚が子供の頃からある。そんな子供であれば、ついてしまうのだと私は思います。この音は、こう鳴ってたなってことを、子供の頃から意識することが大事です。なので、教室に通うことで、その感覚を身に着けさせることも可能ではあります。だけど、これも嫌であれば、絶対につきません。嫌々で、体の能力が発達することはないと感じます。

視唱の独学

視唱については、楽譜と絶対音感に加え、声帯のコントロール能力が問われることになります。やはりこれも、子供の頃から歌っちゃうことができるかが大事だと思います。

音楽理論の独学

音楽理論は、勉強です。楽譜を読むことに関係してきます。多くの楽譜を読み、この記号はなんだろう!?楽譜通りに忠実に弾きたいって気持ちが生まれない限りは、置いてけぼりになってしまう、そんなものです。

現時点でのまとめ

ソルフェージュに関しての私の理解は以上です。どの項目にも言えますが、本当に音楽が好きであることが必須となります。先生はあくまでもきっかけを与えてくれる存在であり、それ以上に学べる子供たちであれば、先生以外のきっかけで、何倍にも情報を集まてしまうのです。特に今はインターネットで、先輩たちのピアノの演奏などがいくらでも無料で手に入ります。聴音などはいくらでも無料のテストがあります。それらを好きで、どんどん食べて吸収してしまう。そのような力が、必要であると私は思います。

ソルフェージュは独学できる

ソルフェージュの学習内容

ソルフェージュの勉強が必要になる方々は、基本的に音楽学校(中学、高校、大学)を受験される方だと思います。

音楽学校の試験では次のような試験が行われます。

※このページでは、上記のソルフェージュについて、独学の可能性を書いてみたいと思います。

視唱

視唱は、楽譜を読む力と、歌声の音階の正しさが求められます。

楽譜を読む力

楽譜を読む力に関しては、独学が可能です。楽典で譜面の読み方を学び、実技の練習で楽曲に取り組み、問題集の数をこなせば、独習可能になります。

音階の正しさ

一方、正しい音階で歌うの部分に関しては、自分で録音を確認することで、ある程度は可能ですが、客観的に指導をしてもらわないと自分で気づけないことも多く、先生のサポートが必要になるでしょう。

一度、正しく歌えることが確認でき、音痴ではないことが確認されれば、こちらも独学で進めることはできると思います。

視唱のテキスト

新曲視唱

新曲視唱は、視唱の発展形で、知らない楽譜を見て、すぐに視唱をすることが求められます。

視唱は事前に課題曲の楽譜を提示されるので、自宅で練習しておくことができますが、新曲視唱は、事前に楽譜がないため、練習することができません。初めての楽譜でも、歌えるようにする必要があります。

問題集をたくさんやることで、独習が可能です。

視唱のテキスト

聴音

聴音に関しては、たくさんの教材が販売されていますので、基本的には聴音の独学は可能であると思います。

しかし、絶対音感がない場合など、聴音が苦手な方に関しては、先生のサポートを受けた方が学習が効果的になると思います。

また、そもそもの音感(相対音感)が鍛えられていない場合も、独学が不可能になってきます。

聴音のテキスト

楽典

楽典に関しては、音楽の勉強となりますから、教科書を購入しての独学が可能です。

しかし、すべてのテーマについて触れている教科書・専門書を探すのが大変かもしれません。また、大学や専門学校の考え方の違いにより、楽典の言語が異なり、使用している英語表記やドイツ語表記などが違うことがあります。

定番のテキストの紹介

音楽の道に進む人が利用することの多い名著を掲載しております。もちろん独学にも使えるはずです。

リズムの基礎

音楽を仕事にする人にとっては、絶対に習得しておかなければいけないリズム。リズムが狂っていると聞いている人は、その音楽が苦痛になり聴いてくれません。クラシックはもちろん軽音楽でもリズムキープは、基本中の基本です。

この「リズムの基礎」は、クラシック音楽向けで、小学生から中学生の間に使っておきたい教科書です。音楽の基本ともいうべきリズムは、ソルフェージュでも欠かすことのできない要素です。

この「リズムの基礎」は、「新版 音楽家の基礎練習」でも紹介されており、定番の一冊となります。リズムに不足を感じる方は、一度目を通されるとよいでしょう。

商品の詳細ページに行く

ソルフェージュで独学可能な範囲

 独学可能なモノ独学不可能なモノ
視唱/
新曲視唱
問題集での練習視唱力の客観的評価
聴音CDやアプリでの
音感トレーニング
基礎的な音感
※単旋律での聴音を自分できないと独学は不可能
楽典可能書籍を手に入れれば特になし

ソルフェージュは独学できる



  1. 既に音感がある人は独学できる可能性が高い
  2. 相対音感が鍛えられていない人は教室がお勧めです
  3. 無料の独学サイトを利用しよう
  4. スマホがあればいつでも聴音は鍛えられる
  5. 実体験:子供のソルフェージュ入試対策
  6. 独学ではできないお子さんへのアドバイス

私の学生時代の努力がまったくの無駄だったことを痛感した夜

昨日、息子にオンラインで音大が無償提供しているソルフェージュのテストをやらせてみたのであるが、その実力に驚いたのは昨日のことである。しかし、それ以上に私の学生時代の音楽への憧れとその学習が、どれ程に無駄だったかを痛感した夜でもあったので、そのアホさを今日は記録してみよう。

当時の私は単なる中2病でしかなかったと痛感させられたのであった。

ほんとうに情けなくなった。

私は90年代中盤から2000年あたりにかけ学生時代を過ごした。当時は音楽バブル・バンドブームで私もミュージシャンに憧れた。

学校生活(集団生活)に馴染めなかった私は、自分のいびつな性格(今はHSPという性格だっただけと理解)のせいだとして、音楽に救いを求めたようなところがあり、異常なまでに音楽にのめり込んでいた。CDもたくさん買っていたし、日夜ギターの練習、またカラオケを上手に歌えることも目指した。ヴォイストレーニングの独学もやっていた。

さらにそれが加熱し、大学生活においては、親には頼めないからと授業のない時間、土日休日などを使い11時から23時までのアルバイトを週3~4やり、貯めたお金で音楽の専門学校に平行して通うなど、音楽へ異常な情熱があった。

成人式のあった年のお正月は、元旦の朝9時から働いていたことを今も覚えている。

けれど、結局現実を突きつけられ、大学卒業を有効活用にし、普通の社会人になり、充実した学生時代との思い出にしかならなかった。

でも考えなければいけない、バイトで貯めた学費に200万円とは言わずとも、それに近い費用を払っていた気がする。

私の実力といえば、選考していたギター実技で学べたことだって今の息子のピアノの演奏している曲には及ばないし、楽典の理解は未熟であるが、当時使っていた教本を斜め読みさせた様子を見ると、読めば余裕で理解できそうだし、ソルフェージュとされる音楽基礎能力は、私が当時熱望したレベルを既に超えているのだ。

今の息子にかけている費用を得ても愕然とする。

教育だけを考えると、ざっと月9000円~11000円の月謝を7年間払ってきた。
発表会、コンクールを加算するとそれぞれで10000円加算できる(でも、これはライブハウス出演代に似ているのではずしてもいい)

ざっと (1万×12ヶ月 + 2万)×7年 = 84万円だ。

ギターの値段や練習のためのスタジオ代、アンプ・エフェクターなどの機材代金は考えないように、ピアノの費用は考えない。

私:200万円  VS  息子:84万円
※ピアノ教室は7年目だから多分これより少ない

つまりだ、アホのように働いて得た私の苦労の200万円は、息子から見ると「ほんとうにがんばったね」程度の慰めの言葉にしかならない費用になるのだ。

恐ろしすぎる程に、アホだ。。

たしかに、私が音楽の知識を多少持っていたから、息子のピアノへの理解もあったし
何かしら子供へ良い影響を与えることが、もしかしたらあったかもしれない。

けれど、子供のうちに音楽を始める、それも好きで始めると言うのは、このように雲泥の差を生むのである。

絶対音感は不要という方がいて、もちろん絶対音感を持ったピアニストがバイオリンを明日から弾けと言われてもできないわけだから、嫉妬の気持ちはわかるが、絶対音感を持って楽しくピアノを学べる資質を持ち、普段なにげなく音楽をうたっているような子供というのは恐ろしいくらいに、自然にいろいろできるようになっているということなのだ。

これは、たぶん誰でもできることではないだろうが。ピアノを習って上達している子供達は似ているようなきがする。

正直、息子大丈夫?というエピソードもある、道路上で、何かを鼻歌で歌っていたり、ダンスしたり、別の世界にいたりするお風呂で、何かを歌ってるのも日常茶飯事だ。

ネイティブの英会話講師にどんなに習ったところで、いくら費用をかけたところで、上達しない英会話に、これは詐欺という人がいるように、音楽は教育をどんなに施したところで、何にもならない事例があるのは、当然な気がした。

そもそも持ってる資質があるかに由来することを実感させられた夜だった。