子供の演奏と大人の演奏

ピアノの世界について無知だった私も、息子と共にピアノについて歩むにつれて知識はたくさん増えてきました。ただ、ピアノの先生に言われた、子供の課題を聞いてあげるだけでも、何が大事なのか、何を指摘されたのか、を感じるわけですね。

また、私の場合は、もともと音楽が好きなので、ピアノはどんなふうに弾くことが評価されるのか、ピアニスト達はどんな練習をするのかも気になり、いくつか書籍を読んできました。

ということで、素人ながら感じていることを今日も書こうと思います。

今日書きたかったこと、それは

子供の演奏と大人の演奏の違い

です。なんで、こんなこと書くの?と問われるとまぁそれをこれから書くことになりますが、同じ楽曲を弾く限り、演奏内容は同じじゃない!?だって、同じ楽譜なんだもの、違いなんてないんじゃない。ただ、弾けてるか、弾けてないかだけだよね。というふうに普通は思うと思うんです。

同じ曲なら、同じ演奏。ただ、上手いか、下手か。それだけじゃないの?

でも、長年ピアノの演奏を聴いてくると、そうじゃなかったことに気づいてくるんですね。言うより聞いたほうが早いということで、2つの同じ曲を聴いてみてください。

この2つは子供が演奏したものと、アマチュアながらピティナで優勝している金子一朗さんの演奏です。

比較しながら聴いてみると違いが見えてくるかと思いますが、スピードのコントロール力があっとうてきに違うんですね。

子供というのは、渡された楽譜にたいして、指定されたテンポで、一定に弾こうとします。また、強弱記号も書かれている通りに弾く、それくらいがせいぜいです。

ところが、大人になると、各テーマ、メロディーの終わりで、スピードを落として、意図的にフェードアウトさせたり、音の高低を意図的につけてかがやかせたり、様々な表現を曲に入れてくるんですね。

常に、どう聴かせると、楽しいかな、感動してもらえるから、良さが伝わるかな。

そんなおもてなしの意図を感じます。そんな指示は、もちろん楽譜には書いてありませんが、それまで培った経験や、そのときの気持ち、そういったものを入れ込んでいくんでしょうね。

でも、そんなことを子供ができるかと問われれば、演奏の数や聴いてものにした音楽の数が圧倒的に違うわけですから、よくわかるわけなんてないわけです。

しかし、聞けばわかる。この違い。そんなことを意識して、ピアノには自由がないようで、自由があることを子供に伝え、学ばせるといいと私は思います。

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