コンクールに使用されたピアノ・調律に関する疑問・提案

先日行われたコンクールの総評を聞いたのだけれども、その中で審査員が4人共に気になった「(本日の参加者)全体的に気軽にペダルを使いすぎ」という評価について少し違和感があったので、今回はそのメモを記しておこうと思います。

私はこれまで、3回も息子のコンクールに立ち会ってきたのですがが、ピアノペダルについての問題を指摘されたのは今回がはじめてでした。

私としては、うちの息子だけならともかく、全員がというのには違和感がありありだ。

審査員の大学非常勤講師いわく、ペダルの使用は「ソナチネ~ソナタ」あたりで始めて許される「機能」だというのであり、昔はペダルの使用を許されたことがうれしかったというようなものらしいのだ。最近のピアノ発表会の様子や、YouTubeなどでみても6歳くらいからペダルを使って演奏する子ども達が大勢いるし、ピアノ教室の先生も普通に「ペダルを使う」指導は行われている。

実際、うちの息子もソナチネあたりからペダルを使用し始めたが、そこまでの許可制を感じたことはない。

さて、問題のペダルに関してだが、続きがある

コンクールの演奏直後に、そのピアノ教室の担当の先生も、「ペダルがね・・・」とおっしゃっていた。

皆が口をそろえて「ペダル?」と言うのである。担当の先生がペダルの問題を言うことも、まれだったので、びっくりしたのだが、結果的に、総評でうちの息子だけではなく、全体的な課題として言われているのである。

なんかおかしくない?

最近日本のピアノ業界で、日本人のペダル苦手が「ホットトピック」なのだろうか?

でも、私には気になることがあった。以前、今回のコンクールで使用する会場のピアノは、
「X Japan」のYoshikiさん向けのチューニングがされているとその担当講師から聞いていたのである。

私は、これがすごく気になったのである。ピアノの調律に問題がなかったかを疑い始めていたのである。

何年も指摘されないことを、突然全体の課題として全体に向かって指摘するのだろうか?あるなら、前のコンクールの時も、言ってくれたっていいんじゃない?(私の疑問は消えない)

コンクールの審査委員は4人おり、確かにメインの外部審査員の変更があったのであるが、だからといって以前からいる残りの3人もペダルの問題の指摘が一致するものだろうか。

さらに、この話をその日聞いていた、祖母、妻に違和感がなかったか聞いてみたところだ。

「自分の息子の演奏の時には、気持ちが冷静じゃなかったので気にならなかったが、後半の演奏では何か変な音・響きを感じていた」というのである。二人ともだ。
(ちなみに当日私は、食べたものが問題で、腹痛によりまともじゃなかった)

これってば、調律・調整の問題じゃないのか?と思った次第である。

一時期FANというかXが好きだった私としては、カリスマとも言うべきYoshikiさんだからこそ特殊なことをやっていないだろうか?と疑問が沸いた。ペダルのチューニングに関して特殊なことをやっているのではないか、そんなことがありえる気がしてならなかった。

もともと、コンクールという音楽の競技会場において、小さなピアニスト達は、残念ながら当日使用するピアノの事前練習を許されることはなくいきなりその会場に準備してあるピアノを弾くことになるのである。大人のピアニストのコンクールであれば、事前に自分が弾くピアノを選ぶということもあるが、子供向けのコンクールでは、ほとんど実施されていないだろう。

この調律の問題が存在したかの疑問についての結論は、私のような参加者には永遠に検証ができないが、疑いが発生してしまったのだから、それへの対策っていうのは、あっていいはずと考える。私だけが、抱くものでもないだろう。

本来どうあるべきかを考えると、審査委員も調律後のピアノを試弾したり、調律に立ち会ったりというのが必要なのではないかと感じた。

「正しく演奏を評価をする」という立場であれば、競技に使われる道具がどのようなものなのかの事前にチェックするのも、仕事のひとつではないかと思う。特に、生ピアノなのだから、なおさらだ。

私は、今回の予選会では、そのチェックがなされていなかったと感じるし、これまでのコンクールでもそのようなチェックがされていた様子も伺えない。

でも、それも仕方がないのかもしれない。なぜならば、ピアノの調律は調律師に任せてしまっているからと考える。ピアニストが調律師に任せてしまっている以上、ピアニストだからといって、明確にピアノの状態を評価することはできないだろう。できる人もいるだろうが、全員ではないだろうし、扱っているピアノの数から見ても、調律師の方が評価はできるのではないのだろうか。

だとするなら、ピアノの調律を誰が担当するのかを公開した方が、より公平な気がする。

今回言いたかったことをまとめると、

コンクールは正しい評価をするために

・審査委員はピアノを当日確認してもらいたい
・調律状況を公開(担当者・状態)してもらいたい

ということである。やっているのであれば、伝わらないので、伝わるように公開でやるとか、何かしらの、しるしを明示してもらいたいと思うのである。

参加料(評価費用)を支払っているのであるのだから・・・正しく判断してもらいたいというのが、参加者側の気持ちだ。

今回は、ちょっと愚痴・苦情っぽい話題となってしまいましたが、音楽を競うという残酷なことをやるのであるからこそ、それに対する責任を持ってもらいたいと書いてみました。

「コンクールの落選者達を、努力不足」と言う立場にあるなら、最良の状況を作って、正しく評価をしてもらいたいと思う次第です。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です