小学生のためのピアノコンクール入賞方法について(素人目線で)

ピアノコンクールで息子が見事入賞し、予選を無事突破することができました。(といっても、小学生向けのコースですが)

ピアノコンクールで上位入賞するまで、私達が日々のピアノ練習の中でやってきたことを皆様に公開することで、ピアノ学習に素人である私のような親、そして、これからピアノコンクールで入賞を目指す子供達のピアノ学習のお役に立てるかもしれません。

このページでは、ピアノコンクールで入賞するためにいくつかわかってきたこと心掛けたことを書いてみようと思います。

毎日のピアノ練習について

ピアノコンクール入賞を目指すのであれば、ピアノの練習を毎日やることは残念ながら当たり前です。しかし、コンクールの予選を通過したうちの息子も、毎日かかさずやれていたかというと、そうではありませんでした。

小学校高学年になると、学校の旅行を含めた行事、日々の宿題があります。ピアノだけをやっていればいいわけではありませんし、ゲームや遊びの息抜きも必要です。

ゲームや遊びはやらせず、ピアノ一筋ができる子供ならいいですが、やりたいことがある(=好奇心が旺盛)ということは、今後人生で起こる様々な苦難を新しい発想で乗り越える力を学ぶ機会でもあるといえるので、遊びたい(=やりたいことがある)気持ちがあるなら、完全に否定することはできないと私は思います。人は遊びから学ぶからです。

ピアノの練習は、毎日やらないといけないことですが、気分がのらずやれないときは、たった15分だけの指練習で終わり。そのような状態も何度かありました。

ハイレベルな音大にいくような人は1日4時間の練習をやるというような話も聞きます。それを聞いて、頑張って最高1日2時間くらいピアノの練習をやれたこともありましたが、小学生のうちに1日4時間のピアノ練習はありえませんでした。

中学生になってから、休日であれば1日4時間が可能となってます。

これまでのピアノの練習時間について記載しています
1日4時間の練習が最低必要と書かれていた書籍

平行して様々なピアノ曲にチャレンジする

ピアノを小さい頃から習っていれば、それまでピアノを習っていなかったお子さんに比べてのアドバンテージは当然あります。しかし、ピアノコンクールで競争しているのはピアノを習ってきた子供達なので、現実としては、ピアノを習っている人達での競争となっている現実があります。

音楽という言葉には、音を楽しむ「楽」という言葉が含まれており、音楽が楽しいのは自分もなのですが、コンクールのような競争の場を目の当たりにすると、どちらかといえば聴いていただく聴衆が楽しむものかなぁと感じます。

小学校に通っていれば、おのずと何かしらピアノを演奏をする機会があります。学校内での合唱の伴奏や、市区町村の学校レベルでのコンクールなどの機会があると思います。

そこでも、ピアノコンクールでの演奏を見据え、ピアノを発表する貴重な機会ととらえ、しっかりと曲を任せられるように努力することが大事だと思います。

ピアノコンクールでも、古典、バロック、ロマン、現代のように、様々なタイプの音楽の課題曲が与えらます。ソナチネだけのように一つのスタイルだけをやっていても、演奏の幅が広がりません。

息子の場合、小学校3年生くらいから、オーディション形式で、学校内の合唱曲のピアノ伴奏の選考が何度かありましたが、どれも2週間以内で弾けるように努力をしていました。

息子の場合は、この努力というところが、新しい楽譜が楽しみで、好きでやっているという面があったので、必ずしも努力と言っていいのかわかりませんが・・・

ピアノ教室での通常の練習曲、平行して学校の合唱の伴奏、そして、日頃好きになった音楽(ゲーム音楽、歌謡曲、ロック)などを平行して、曲を楽しんでいました

ピアノコンクールにおいても、 予選を突破し先に進む程に、 様々な演奏スタイルが求められますから、普段から様々なスタイルのピアノ曲にチャレンジすることは大事だと思います。

グランドピアノが無いことは問題なのか

我が家にはグランドピアノはありません。アップライトピアノを使っています。

使用しているピアノは、中古で買った東洋ピアノのアップライトピアノで、SSS機能が付いています。ヤマハやカワイのピアノにはない、この機能のおかげで、左のペダルでも、グランドピアノっぽいことができるわけですが、それが、ピアノコンクール入賞に役に立ったかというと、まったくだと私は思います。

やはり、アップライトピアノはアップライトピアノとなります。

しかし、小学生レベルのコンクールでは、使用しているピアノがグランドピアノであろうが、アップライトピアノであろうが、問題はないと私は考えています。

そのピアノコンクールの総評では、審査員である音大の教授が「私達の子供の頃は、ペダルを使うことはソナタレベルになるくらいまでは許されてなかった。」とおっしゃっていました。

それを聞いた瞬間、テニス部の1年生は球拾いとか、コートに入るのは早いから、素振りで学び、見て覚えろとか、日本人のいじめ的な要素を感じたのですが、それを知るに、よけいにグランドピアノの必要性がないことを感じました。

ペダルはソナタまで使うな」ということは、グランドピアノなんて、上手くなるまで使わせるわけがないだろうと、言っているようなものです。

ピアノコンクールは楽器メーカーも運営しており、コンクール自体がビジネスになっている側面がありますから、それを表立っていえるのは大学の教授クラスにならないとできないでしょうが、いいこと(本音)を聞いたなと思いました。

とはいっても、ソナタレベルになってくると、グランドピアノとアップライトピアノで構造の問題は必ずでてくると私は理解しています。

ピアノだけではなく、絵画などもそうですが、その道具でないとできない仕事というのは、絶対にあるはずで、グランドピアノだと普通にできるけど、アップライトピアノで、それを表現しようとすると難しいというようなものがあると思っています。

アップライトピアノでよく言われるのは連打可能な回数の限界です。

ただ、そのレベルになるのは、ラ・カンパネッラを弾けるようになるくらいになった時の話で、そもそも、当たり前の毎日練習と、当たり前の演奏ができるようになってからのグランドピアノでいいと思っています。

もちろん、お母さんがピアノの先生で、すでにグランドピアノが自宅にあるご家庭であれば、最初からグランドピアノを使えることは贅沢とは思わず、普通にグランドピアノで練習するのがいいと私は思います。

アップライトピアノスタートだから不利だということは無いということは言えます。小学生のピアノコンクールであれば、なおさらです。

ピアノで勉強しなければいけないことのすべてを、小学生でマスターできるはずはないのですから。必要なら結果が出てからグランドピアノにすればいいのです。

しかし、電子ピアノだけはダメです。将来的には、電子ピアノもコンクールで勝てる練習ができる楽器になることがあるかもしれませんが、2016年の現状では、電子ピアノはまだ、NGです。

2019年の今も電子ピアノがOKになる未来は見えてきていません。

レンタルスタジオを利用する

グランドピアノの問題と似ているのですが、グランドピアノがないことで、私はコンクール前の1ヶ月だけ、レンタルスタジオで練習をしてみました。親の私は、アマチュアですがロックのバンドをやっていたこともあり、スタジオを利用して練習をしていた経験があったので、ピアノのスタジオも普通に利用してみたかったわけです。(もちろん、私自身のグランドピアノの違いを学ぶための機会でもあるわけですが)

私の息子の場合は、毎週土曜日の1時間30分だけを使ってレンタルスタジオで練習をしていました。部屋ごとに、ボストン、ヤマハ、カワイと違うピアノが用意してあるので、あえて異なるピアノで練習をさせてみたのですが、この練習はよかったかと思いました。

ピアニストが、自分のピアノを使って演奏するのは、一部のプロくらいなもので、実際に使えるのはそこにあるピアノなのですから、どんなピアノでも、自分らしい音を出せるような練習というのは必要だと思っています。なので、多くのピアノで練習することに意味があると思っています。このピアノちょっと違うなぁ・弾きにくいなぁというところでも、じゃあタッチを体をこう変えれば、気持ち悪くないなぁなんて、子供レベルの対応も学べるわけですね。

その年の課題を持つ

ピアノの習得度によって、何をやったらいいかは難しいところですが、たくさんある出来ないことの中で、今年はこれをやりきろう、今回の曲のこの部分はモノにしよう。そういった目標を持つことは大事だと思っています。

うちの息子の場合は、今年はリズム。去年はトリル、タッチ。その前は、忘れましたが、、、何かしら、今の課題というのをきちんと洗い出して、やるようにしていました。来年は、ペダルかもしれません・・・ いずれにしても、それぞれの演奏の中で、一番の問題となる箇所はあると思いますから、そこをまずはやっつけていくのが大事かと思います。

一番大事な気づき

ここまでこの記事を、ブログを読んでいただけたアナタには特別にお伝えしようと思ったことがありました。隠して、伝えなくてもいいとも思いますが、かといってどちらかというと、人気の薄れつつあるピアノですから、上手な子供達が増えて欲しいと私も思うので、書いておこうと思います。もちろん、それが、あたりまえなのかもしれませんが。

ピアノ上達のポイントは、結局のところ、音を大事にするということなのです。

当たり前ジャンですが、じゃあ、どうやって音を大事にするかというのは、なかなか教えてもらえません。

次のヒントは、メトロノームでゆっくり練習するなのです。

ですが、これも、だからといって上手くならないんですね。ゆっくりやる?ゆっくりできるけど・・・・

違うんですね。ゆっくり練習して、ゆっくりできるわけがないんです。上手じゃないうちは、ゆっくりやっても、やっぱり上手じゃないんです。

ゆっくりやる理由は、細胞レベルで研究する学者と同じ意味なんです。パソコンや携帯電話の中には、電子部品がたくさん入っていますが、あの部品は、大昔は学校の教室2つ分くらい必要なスペースに入っていたはずなんです。今は、電子顕微鏡のようなものをつかってか、パソコンで拡大して、細かい作業をやるわけですが、そのことがピアノにもいえるわけです。

メトロノームでスピードをゆっくりにして、そのゆっくりのスピードの中で、どのタイミングで音をのせるのか、消すのかを考えるのが、ゆっくり練習するの意味だったんですね。

わかりますか?

ゆっくり練習するときは、逆に言うとなんとなく弾けないんです。ゆっくりだから、そのタイミングまで待って音をだして、そのタイミングを待って音を消してるんです。考えなくちゃできません。

それをゆっくりのときに練習しているわけではなく、決めるのです。どこで、音を出して、どこで音を消すかを、ゆっくりのときに決めるわけです。そして、それは細かいものを拡大して決めている作業とまったく同じなのです。

ゆっくりの練習なくして、最高の音楽はなしえない。そう私は確信しました。まぁ、この気づきが正しいかどうかは、これからの結果で明らかになるかと思いますが、その報告はブログでも紹介していこうと思いますので、よければ今後もお楽しみください。

ここまで、読んでいただきまことにありがとうございました。

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