当たり前のピアノ調律(2)

調律の話(1)の続きです。

さて、当日1時間前に電話をもらい、訪問されました。

軽く挨拶を済ませた後、アップライトのフタをあけ、悪いところについてカウンセリングのような時間がありました。

絶対音感を持つ息子が持っていた違和感を伝えました。といっても、響きの問題、些細なタッチの問題のみで、大きな問題はない話をさせてもらいました。

ところがです。

チェックをしてもらっていくと、問題だらけ。

いや、ピアノをめったに弾かない人だったら見過ごせるかもしれないけれども、ちゃんとピアノを弾く人なら、問題となることが、たくさんでてきました。

・アクションペダルの調整不足

・中央ペダルの機能が失われていた

・ハンマーの戻りの異常

これはやるべきことをやってないですね。

まぁ、学校をでて直ぐの新品の商品に対する調律だったらこの程度かもしれないと、言われていたのですが。

変えるときに言われたのは、以前の方は30点だということでした。

中古として売り物にするなら、もっと調整すべき箇所が、調整できていない、ということでした。

今まで、いいと思っていた、音色は、30%の実力しか出していなかったということになります。

また、今日の調律でできることは、70%までということで、ここから引き続け安定させ、ようやく80%なりになっていくということでした。

私達、家族は、唖然としてしまいました。

以前の調律は、調律師といっても、駆け出しっぽい20歳前後の女性で、1時間程度、音を合わせただけで終らせていたことが、明らかになったわけです。

調律で音が変わる!?

いえ、そうではない。

本来出なきゃいけない音色を出せない状態で、楽器としての能力を失った状態で、私達のピアノはいたわけですね。

新品あるいは、きちんと調律、整音している状態で使ったことがなければ、いい状態を知る良しもないのです。

ピアノのペダルを踏んで、弾いた1音は、ペダルを離すまで、次の音を鳴らしてもなり続けるし、音も嫌じゃない。

今まで車でいったら、遊びのありすぎるアクセルが、きびきびとした体に馴染むアクセル。マツダ車のZOOMZOOMのような感覚がピアノに生まれました。

信じられない。

同じピアノ!?

調律というのはどれほど大事なのかを思い知らされたのでした。

続く

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