本当に買ってもいいと思える電子ピアノと電子ピアノがダメな理由

電子ピアノは、アコースティックピアノのような楽器ではなく、音が出る機械もしくはパソコンと言うのが、本当にピアノの演奏をする人たちの理解です。

アップライトピアノは軽自動車、グランドピアノだけが本物の乗用車だと彼らはいいます。

音大生なども、電子ピアノをピアノの練習用に使うことはできないとされています。

しかし、日本の狭い家庭事情では、アップライトピアノすら騒音問題で置けないほどに、厳しい状況になってきています。

その中で、唯一、買ってもいいと考えられる電子ピアノをご紹介します。私のように電子ピアノを買った2年後に、アップライトピアノを買いなおすということが、無いようににじっくりご検討ください。

目次

  • 電子ピアノでは音を作れない
  • 電子ピアノの鍵盤はパソコンのキーボードのようなもの
  • スタイリッシュな電子ピアノは全然ダメ
  • 唯一おすすめできる電子ピアノはコレだ

電子ピアノでは音を作れない

電子ピアノは鳴らない。ゆえに楽器ではないということをご存知でしょうか。音を振動させる弦のない電子ピアノは、楽器ではありません。

いや、ピアノと言う名前が入っているから、ピアノでしょ?

と思われる方もいますが、実際楽器ではないのです。

ドラムでいったら、ドラム練習用のパッド。ギターでいったら、ギターの指板を押すと音が出るような仕組みの、電子機器です。

なぜ、音が作れないというかと言うと、自ら音がでていないからです。

この部分多くの人が意味がわからないと思います。

弦から出た音を録音したものを、再生するのが電子ピアノです。つまり、録音された音は、事前に誰かが録音したもの=他人が作ったものになるのです。

このことが音を作れないというところの意味です。

わかりにくいとは思いますが、楽器は自ら音を生み出すことができるものが楽器であり、音を再生をする電子ピアノは、電子機器と扱われる原因です。

電子ピアノの鍵盤はパソコンのキーボードのようなもの

最新かつ高額な電子ピアノには、ピアノと同等の鍵盤が使われています。

だから、電子ピアノは、ピアノと同じという、印象を持つ方もいると思います。

確かに同じようなものではあります。

しかし、その鍵盤が送れるのは、音の強さとタイミングです。

その原理は、パソコンやスマホで文字を打つのと基本的には同じです。

「音がでるならピアノだろ?」と思われるかもしれませんが、逆に言うと、音の強さとタイミング以外の情報が無いのです。

ピアノは、弦を鳴らします。弦から出た、音の波は楽器を通じて、他の弦に共鳴をもたらせます。このことが、ピアノらしい音を生み出します。

ところが、電子ピアノは、あらかじめ録音された音を再生するものであり、共鳴という部分については、未発達のところが多いのです。

無音の時の共鳴と、別の弦が鳴っているときの弦の共鳴と、最新のAI(エーアイ)を使って、音を録音し、ピアノを再現できるようになれば、デジタルカメラのようにアナログカメラを超えられるかもしれませんが、電子ピアノに関しては、ピアノを超える方向性が見えていないと聞きます。

スタイリッシュな電子ピアノは全然ダメ

これは私がやった失敗の話ですが、20万円程度のスタイリッシュピアノを買いました。部屋の場所をとらないので、これでOKだと思ったのです。

ところが、まったくもってピアノではないことに気づきました。

「家では上手く弾けるのに、ピアノ教室だと上手く弾けないんだ。」

子供が訴えてきました。

子供ピアノコンクールなどに出場しても、練習しても結果がでない。

ピアノのせいなの?

そう思った私は、ピアノを練習をしている姿の息子をみて、翌年アップライトピアノを買いました。

そして、ピアノコンクールで、賞をもらうようになったのです。

唯一おすすめできる電子ピアノはコレだ

電子ピアノで、買ってもいいと言えるピアノは、現時点では、ヤマハのクラビノーバだけです。

そして、その中でも、最上位機種の「CLP-685」だけが、候補になります。

また、予算があれば、AvantGrand(アバングランド)シリーズです。しかし、これは、防音の問題がある方だけの話です。

アップライトピアノが置けるのであれば、中古でアップライトピアノを買った方が、圧倒的に満足度が高いでしょう。また、ピアノの練習に意味があります。

むすび

電子ピアノは、何度も書きますが、楽器ではありません。しかし、日本の家庭環境の中でやむなく生まれた製品です。

ショパンコンクールで日本人1位がいまだに出ていないわけですが、その理由に、防音問題があるなら、非常にもったいないと私は感じます。

ヤマハという世界ブランドを抱える日本から、しっかりとピアノを奏でられる日本人が生まれることを、私は願っています。

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