ピアノは独学できるのか?

ピアノを独学で学びたい、どうやったら独学でピアノを学べるんでしょうか?

という質問が、ヤフー知恵袋などで質問として挙がっていることがあるのですが、この質問については、基本的には、完全独学では無理というスタンスを私はとります。

その前に一つ誤解があることを知ってください

そもそもピアノ教室に通っていようが、通っていまいが、独りで練習する時間がピアノには必要です。野球やサッカーのようなスポーツのクラブ活動や部活動では、家で個人練習をすることもありますが、それがメインとはなりません。

一方でピアノの練習となると、週1回30分のピアノ教室があったとしても、残りの毎日の練習は、自分独りで基本的にやらなければいけません。それなくして上達しません。つまり、独学という言葉ではないですが、独りで練習することが必須です

何を目的としてピアノ教室に通っているのか

ピアノの話をいきなりしてしまうと、体験したことがある人しかわからないと思いますので、学習塾を例に書いていきたいと思います。そもそも勉強というのは、義務教育でかならず学んできます、そして、自宅での学習も宿題という形でやることになります。

それなのにあえて学習塾に通う人がいるのはなぜでしょうか?

独学というものを本当にやろうというのであれば、そもそも義務教育がない状態であり、宿題だけで学ぶ状態を指します。趣味の範囲としてなら独学でやるのは良いかもしれません。ゴルフを自己流でやる、自己流で家庭料理をやる、自己流のサッカーをやるそういったものであれば、よいのかもしれません。けれど、人に聴かせる演奏にしようと思ったら、それはどこかで限界がきます。

テレビの世界で歌を歌うなら、どんなに歌が上手くないアイドルでもレッスンがあるし、先生をつけてボトムアップアプローチで、人前で歌うとなると独学ではなくなっていきます。そもそも音楽の授業でもほとんどやらないピアノですから、歌よりもその難易度は高いはずです。

プロピアニストも自己流の時代があった

アート・オブ・ピアノ-20世紀の偉大なピアニストたち- 
 

昔の偉人、ピアニストというものがどうだったのかというのを知りたくて、上記のDVDを買って、昔のピアニストがどうであったかを調べた時期がありました。1900年前半のピアニストたちの映像も白黒映像ですが存在し、そこに驚くべき映像がありました。

ピアニストの指のタッチが皆バラバラなのです。

正直な感想を申し上げると、今のピアニストたちの演奏の方があきらかに良いと感じるばかりか、現代のピアニストたちの指の動きを知っていると、それとは異なる異質の気持ち悪い指の動きをしており、何か違和感を感じました。

独学でピアノを学ぶのはありだと思いますが、その時代に戻ることを指すのだと私は感じます。

ピアノの先生は何を教えてくれるのか

ピアノ教室に通うことで、ピアノの先生が何をしてくれているのかというところにフォーカスを当ててみましょう。

義務教育を受け文字が読めるようになり、ピアノの楽譜があり、キーボードや電子ピアノが自宅にあるという人が独学でできないか?と思うころだと思いますので、そのような視点で書いてみようかと思います。

ピアノの先生が本当にやっている仕事は、ピアノの家庭学習において誤った理解で行なわれている演奏を修正していくことです。このレベルはソナチネ以降からでないと体感できないかと思いますが、譜面というのは、ものすごく粗い情報のデータであると私は感じています。

芸術としての音楽は、楽譜ではまったく表わすことができていないと私は感じています。

だからこそ、それ以上の再現方法・表現方法を学ぶために、ピアノ教室に行って先生から学ぶことになるわけです。

逆に言うと、このレベルに到達する目的がないのなら、独学でいいというわけです。譜面に従って音を並べるレベルなら独学でよいでしょう。

まとめ

自宅でのピアノの独習が、そもそも独学に近いものであり、その中の間違いを先生が毎週修正し、より良い演奏をする方向に向けてくれるのがピアノの教室です。

独学で、誤った演奏のままでよい、趣味であるというのであれば、ピアノの教室に通う必要はありません。ただし、そのような演奏を人前で弾くというのであれば、その段階で間違いを指摘されることになりますから、そこは覚悟が必要かと思います。

また、耳がもともと鋭く、日ごろからたくさんのピアノの演奏を聴いていれば独学も可能ではないかと思う人もいるとは思いますが、そんな人でも、難しい指の動きや、脅威的なテクニックを見せつけられると、これってどうやっているんだろう?と質問をしたくなるはずです。

そんなことから、ピアノ教室というのはあるわけで、趣味へのお金がかけられないというのであれば、そこは割り切りで楽しむというのもありとは思いますが、それなりに理由があって、先生という職が成り立っているということは理解できるかと思います。