なぜか都会の真ん中にある「相田みつを美術館」を訪問しました

美術館

東京駅のおとなり有楽町駅から歩いて数分の場所にある「相田みつを美術館」を訪問してきましたので、レポート記事を記載しました。膨大な数の作品は、文字だからこそ、メッセージが読む人の心に深く突き刺さります。強烈な印象を与える作品に触れてきましたので、御覧ください。

訪問日:2019年5月12日

Contents

相田みつをとは

「にんげんだもの」で有名な書家、詩人です。今でこそ有名になっておりますが、60歳までは書籍が出版されることもなく、経済的には相当な苦労をしながらも、精神的な自由を持ったまま、活動を続けた方と伺いました。

この日は、息子さんで、相田みつを美術館の館長でもある相田一人さんが、美術館に訪問され、父相田みつをさんの活動の様子や数日前テレビ出演した際の話を聞く機会に恵まれました。気になった話をすこし書いておきたいと思います。

作品はその日に書いた1点ものではなく、膨大な数の失敗作の上に成り立っている

私は誤解していたのですが、書や詩は1点もので、毎日書き記したものであり、たくさんの詩や作品を残され、一部が公開されているのだと思っていたのですが、実はそうではなく、1つの作品が出来上がるのには数年から10年程かかったものまであるのだそうです。

1つの作品を生むのに、何度も何度も同じ言葉を書き続けたそうです。残っている作品は、同じ詩を何度も書き、たくさんの失敗の山の上にできた、最高の書だけだと言われていました。

同じ詩を何度も何度も書いていたというのは、書道の授業を思い出してみると、理解がすこしできる気がします。1枚の書き初めを書くのにも、失敗作をたくさん書きましたよね!

また、使った紙は安物ではなく、常に本番用の紙を利用していたため、紙のコストだけでも生活を圧迫するほどのものである一方、膨大に出る失敗作で、お風呂のお湯を沸かす担当が、小学生の一人さんだったそうです。

30畳ある部屋に失敗作の山が毎日2つあったと語ってらっしゃいました。

それが、とある1日ではなく、365日毎日のことだったそうです。

素人目線だとてきとうに書いたように見えるあの書体は、実は洗練された作品であり、膨大な失敗の上に成り立っていると聞いて、本当にびっくりしました。

世間に知られるようになったのは60歳、しかし67歳で他界

相田みつをさんの作品が世間に知られるようになるのは、60歳。それまでは、まったく世間に相手にされなかったと聞きますから、苦労が当たり前の中、活動を続けたことは容易に考えられます。

60歳から知られるようになり、まだまだ精力的に活動できるところで、他界されたことは、みつをさんのこの世の修行が何だったのかを、物語っているような気もしてしまいます。


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この生き方に関しては、家族を不幸にしたなど、賛否両論あるとは思いますが、常識人には考えられないような苦労の道であったはずであり、だからこそ地に足の着いた世の中の見方ができたのではないかと、私には感じられました。

苦労話のエピソードを聞く会ではありませんでしたが、相田一人さんを始めとした家族は、父親のこの生き方に付き合ってきたわけですから、大変なご苦労があったと感じます。

相田みつを美術館とは

東京のど真ん中である東京駅にほど近い有楽町駅の東京国際フォーラムにある美術館です。館長は息子の相田一人さん。

約1時間程作品に触れ、1時間お茶をするスペースがある空間があります。相田みつを美術館は、2時間で楽しむ空間をイメージされているそうです。

一般的な情報はWikipediaの情報が良いと思いますので、リンクを貼っておきます。

Wikipedia:相田みつを美術館

美術館のオープンは1996年と比較的最近になってオープンをしていたことに私はびっくりしました。私が初めて行ったのは、実は2003年。国際フォーラムに移転した直後に、現在の妻に誘われ訪問していたことにはびっくりしました。約1時間程作品に触れ、お茶をするスペースがある空間でした。写真付きで後程掲載します。

相田みつを美術館の訪問者

相田みつをさんの作品を理解を示すのは、おそらくある程度人生の経験を積んだ後でないと難しいと思います。

早い人は20歳くらいで、その価値に気づき、訪れることが有るかもしれませんが、ほとんどの訪問者は30代以降の方で、平均年齢は40から50歳くらいになるのではないかと感じました。

相田みつを美術館の場所

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JR山手線東京駅のおとなりである有楽町駅。そこからビックカメラを超えてあるモダンな建物「国際フォーラム」の中にあります。新幹線で東京に観光に来た際に、訪問できる距離かと思います。

ちなみに、ここは、私が昔務めていた会社の近所であったりします。仕事のある日に訪問したことはありません。

相田みつを美術館の展示

相田みつを美術館は有料ですが、グッズの購入と入り口入ってすぐのスペースは無料で入ることができます。また、今回撮影してきた写真のように、撮影許可がされている作品が、この無料スペースにだけ置いてあります

撮影OKの作品1

つまづいたって いいじゃないか にんげんだもの みつを

ほんとうに有名な作品であり、生きる勇気をもらえる言葉だと思います。

アトリエの様子

30畳のアトリエというのか作業場というのか、すべてここから生まれたのかと感じると感慨深いものがあります。

撮影OKの作品2

しあわせは いつも じぶんの こころが きめる みつを

他人から聞く言葉、各種メディアなどから、幸せの定義や幸せの話が嫌でも流れてきますが、それを幸せと感じれるかどうかは、自分次第ということ。

お金がいくらあろうが、生きているからこそ幸せを感じれるのであり、幸せと感じられる心があるからこそ、幸せだということです。

幸せとは何かを感じれる心こそがすばらしいとも私は感じました。

撮影OKの作品3

ただいるだけで 

あなたがそこに ただいるだけで その場の空気が あかるくなる

あなたがそこに ただいるだけで みんなのこころが やすらぐ

そんな あなたにわたしも なりたい

みつを

心の生き物である人が、人としてどうあるべきか、そんなことを考えさせられる詩だと私は感じます。

ただいるだけで、職場の空気が重くなる、ただいるだけで、多くの人が苦しむ、そんな上司もいましたが、人格者とはどういうものなのか、私が共感するものと非常に近いです。

水で文字が繰り返し書けるギミック

相田一人さん曰く、この美術館のライバルは「ディズニーリゾート」らしいです。規模は、まだとても小さいですがちょっとした展示物が至る所にありました。

水を付けた筆で文字を書くと、まるで墨で書を書いたかのように表示される初めて見る水で文字が書けるボードが展示されていました。10分から15分程度で文字は消えるため、落書きボードになりやすいとはおもいますが、相田みつを美術館にふさわしいアイテムだと思いました。

子供は、「令和」の文字を書いていました。

相田みつを美術館のミュージアムカフェでくつろぐ

1時間作品にふれ、1時間それを咀嚼して消化するコンセプトが、この相田みつを美術館にはあるそうです。その1時間の消化スペースが、ミュージアムカフェです。

メインコンテンツであることから、この美術館の1/4~1/3のスペースくらいは、このカフェが占めていました。

あまり派手な印象はありませんが、落ち着きある空間になっていました。どこか、相田みつをさんが作品を作っていた場所の雰囲気がある気がしました。

定番の各種飲み物、ハーブティーなど、300円程度で楽しむことができます。

今回私が頼んだのは、フルーツフレイバーのハーブティーでした。1時間真剣に作品を眺めていたので疲れてましたので、確かに1時間のお茶は癒しの効果がありました。

音楽中学に通う息子の反応

私の家族には音楽中学校でピアノの演奏家を目指す子供がいます。今はとてもピアニストを目指しているとは言えない状態ですが、その志は持っています。その息子は、相田みつをさんの作品にふれ、刺激が強かったのか、「早く美術館から出たかった。洗脳されそうでこわい。」と語っていました。

相田一人さんが伝えたように、相田みつをさんの作品は、数年から10年を経て生まれた言葉が、絵画のようでいて、文字となって思いがストレートに頭に入ってくるものです。通常の大人であれば、あまり大きく影響を受けませんが、美術や芸術に多感な感性を磨いている子供にとっては、刺激が強かったようです。

そんなことを言う一方で、最後まで美術館の残り、一つとして素通りせず、すべての作品を読んでくる息子には驚かされます。

相田みつを作品に触れた始まり

私が初めて相田みつを作品に触れていたのは、実は中学生の頃だったことが、2003年に相田みつを美術館を訪問したことでわかったのを覚えています。

中学3年生の頃、私は足利市が遠足の場所となったため、事前に調べてくるチームに選抜されレポートを書いてくる際に、おみやげ店の一つとして、「香雲堂」を調べていたわけですが、その和菓子のパッケージや包装用紙が、相田みつを作品だったのです。

香雲堂のホームページへ

ロックなどの音楽やゲームに夢中だった当時中学生の私にとって、古臭い和菓子だけれど、太くしっかりした個性的な書体が強く印象が残っていたのでした。

今回購入してきた作品

私は購入を躊躇したのですが、結果的には家族の決定のもと、次の作品を買ってきました、

道 みつを

長い人生にはなあ

どんなに避けようとしても どうしても通らなければならぬ道 というものがあるんだな

そんなときはその道を だまって歩くことだな 愚痴や弱音は吐かないでな

黙って歩くんだよ ただ 黙って 涙なんか見せちゃダメだぜ

そしてなあ その時なんだよ 人間としての いのちの 根が ふかくなるのは

150ピース ジグソーパズル 相田みつを 道 ラージピース(26x38cm)

今の私達家族にとっては、深く突き刺さる詩でり作品であました。

相田みつを美術館のむすび

私の妻は20代の分岐点でこの美術館を知り、当時何度も足を運んだそうです。当初は銀座にあり、展示されていた作品もものすごく多かったそうです。私的には1時間で、見れる現在のスタイルでも、問題ないと感じました。

私自身も現在人生の分岐点と通過したところですし、妻も分岐点をすぎた途中で苦労をしています。子供達も同じように分岐点で苦しんだりしています。このような苦しみは、私達家族だけではなく、生きている皆さんすべて方に共通するものだと思います。

相田みつを美術館に通ったり、あいだみつをさんの作品を読むことで、何かが改善されると言うことはできませんが、作品に触れることで、生きることとは何かを思い出すきっかけになるだろうとは思います。

気になる方は、まずは作品に触れ、さらに興味がわくようであれば、美術館の訪問は価値が生まれると思います。

その時には、ぜひとも足を運んでみてください。おすすめの場所です。

相田みつを美術館の公式情報

公式ホームページ= 相田みつを美術館 Mitsuo Aida Museum =
住所東京都千代田区丸の内3-5-1 東京国際フォーラム 地下1階
TEL03-6212-3200

相田みつを作品

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