はじめに
資本力のない一般人がマイニングで仮想通貨を稼ごうと思うとしたら、ビットコインが『かなり』値上がりしないと、ほぼ絶望的であることは、仮想通貨を知っている人なら認識されてきていると思いますが、マスターノードサーバの運営報酬に関しては、ほとんど知られていないような気がしています。
そこで、今回は、マスターノード運営で本当に利益がでるのかを考えてみたいと思います。
ROI
LinuxPayをはじめとした仮想通貨の利益指標に関しては、下記のような、ROI（リターンオンインヴェストメント）という指標が使われます。いくら出資して、どのくらい戻ってくるかということですね。
下記の図は、Linux Pay が公開している、ROIの表です。
http://45.77.144.85:88/roi
上記の表を見てみましょう。
Investment:
マスターノードを設置するのに、198ドルの担保費用が掛かるとなっています。
Income / Day Week Month Year
毎日2.15ドル、月に64.40ドルの収益があるので、1年だと783.57ドルの収益が出るという数字がでます。
今198ドル出資して、1年後は、783.57ドル？ そんな馬鹿な？
約2万円が1年で、7万８千円程度になるなんてありえないだろう。金利100％超えではないですか？そんなら、みんなやるに決まってるじゃん。
詐欺だ、うそだ
「本当にそんな馬鹿な！？」という話なのですが、それが実際に各マスターノード通貨で行われていることです。
まるで、お金が毎日降ってくるような、そんな話なのです。
ただし、これは、あくまでも通貨の価値が『下がらなかった』場合の話です。毎日のように通貨が増えているわけですから、基本的には、どんどんインフレを起こしますので、通貨の価値は下がっていくのです。
が、しかしです。新しくできた仮想通貨に関しては、参加者の割合に比べると、圧倒的に保有していない人が多いわけですので、その通貨の知名度が上がり、価値があると感じる人が増えるほどに、買いたいという人が膨れ上がり（ニーズ）ます。
現在の参加者とニーズ
現時点で、マスターノード保有者は累計319人。たったの、319マスターノードです。当然、複数のMNを保有している人もいますから、もっと少ない人がやっているものと思われます。
このMNニーズの増加量とMN報酬からの売却量とのバランスがとれていれば、価格は安定します。逆に、通貨発行量が多く買い手が少なければ、通貨の価値は下落してしまいます。逆に買いたい人が一気に増えれば、一気に値上がりがすすんでしまうのです。
これは資本主義社会における、経済のあたりまえです。需要と供給のバランスというやつです。
それが、マスターノード系の仮想通貨です。
ビットコインはマイニングなので仕組みが違いますが、同じようなことが起きて今のようなたいへん高額な価格となっているわけです。
さて、今度は、ドル換算値ではなく、実際に、1年で取得できたLNPのコイン数で利益を考えてみたいと思います。
783.57÷198×50000＝197871.21枚
最初に50000枚買うことになりますが、1年後は、197871.21枚になっているという計算が行われているということになります。上記のような計算になると思います。
現在の価格は、0.00000054BTC(54Sat)になりますが、この価格が維持されれば、文字通りの利益になるでしょう。
ただ、LNPの価格が1年後、54Satではなく半分の27Satになっていたら、その時の利益は、783.57ドルの半分になってしまいますし、1/4まで下落していたら、結局利益はなくなり、もっと下落していたら、マイナスになった、詐欺コインだったというふうになるのです。
コイン価格がカギ
つまりは、コイン価格がすべてなのです。そこで、価格の推移を見なくてはいけないのですが、チャートは下記のようになっています。
LinuxPayが公開された直後2018年6月前後の事件的な大量のスワップ売却があり大暴落があったものの、7月、8月については、ほぼ順調に推移しています。
これは悪くない傾向だと私は見ています。もちろん価格が今後どうなるかは、誰もわかりませんが、そのカギを握るのは、最終的には、LNPという通貨の価値です。
LNPの目指すものとは？
価値について考えてみると、Linux Payが目指していることの一つ、実現手前にあるものは、フリーランサーのポータルです。
フリーランスの市場が拡大していることは、日本でのCMが増えていることからも少しづつ感じている人が多いかと思います。一つの会社がすべての仕事をやる時代はもう既に完了しており、会社という組織の中には、外部の協力会社はもちろん、外部の顧問、外部のエキスパートが入り込んで、大企業を組織していることは、もはや当たり前となりました。派遣業が進んでいるのもそのためです。
そうなってくると、会社とは何か？正社員とは何か？ということが、どんどんあいまいになってしまい、正社員とは最後の砦、外部の協力者をリードするただの雇われ管理職となってしまい、まもなく、システムによって淘汰されるというところまで来てしまっていると思います。
新しい仕事をやるときには、適切な人材、チャレンジ精神のある人材を集めますが、一方で、会社の本業ではないところのスタッフに関しては、外部の人材を一時的雇うことが、経営には必須となっています。だからこその、フリーランスの需要の拡大となっています。
また、派遣社員の問題としては、中間マージンの搾取問題があげられます。日本には、ひどすぎる搾取問題があり、二次受け、三次受けを通り越して、十次受けなどという、卑劣な派遣会社までもが存在します。これは1日10万円の仕事を、最終労働者は1万円の受け取りで働くという、卑劣なものです。経済が安定している日本ですらその有様です。
世界的に見て、このような搾取問題は、誰がみても、おかしいものであり、だからこそ、そこがフリーランスポータルというほとんど手数料のかからない仕組みの構築を、ビジネスチャンスとして考える人々が出てきているわけです。
日本にも、フリーランスポータルで事業を行っているランサーズという会社がありますが、世界的には、別のフリーランスポータルサイトがあります。
また、ロボットとAIにより多くの既存の仕事が無くなる中では、新しいビジネス、サービスを生み出すことは、今後の社会で生きていくためには、当たり前になっていくわけで、ますます、プロジェクトワーク的な働き方が、強くなっていくことが、見込まれます。つまり、フリーランスと呼ぶかはわかりませんが、会社を超えた、一時的なチームの組成は当たり前になることが予想されます。
日本のように経済が安定し、雇用が安定し、社会的なシステムが安定している国では、そのようなフリーランス的な働き方は、現実的ではないと思われるかもしれませんが、世界が動いている今、今後どうなるかわかりません。
また、当然のように起こる、AIとロボットによる既存の仕事の淘汰は、大部分の人から仕事を奪います、私達自身も明日はどうなるかわかりません。
そうなったときに、活きてくるのがこのようなフリーランスポータルだと、私は見ています。専門家は会社から切り離され、必要としている会社、組織、チームに一時的に雇用されるのです。
中央集権的な雇用スタイルが維持できるのか、それとも不可能な状況になるのかが、そのカギであると私は思います。
長くなってしまいましたが、そのような視点もあり、私はLNPという仮想通貨に特別の興味を持っています。
まだ、ジョブポータルに関しては、実運用フェーズに入っておらずベータ版といった感じで、作っては見たものの機能させるには、プロモーターのような存在も必要となるはずで、まだまだ、これからの状況ではありますので、それをどのように考えるかは、投資家自身の考えで決めるべきものかと思います。
最後に
長くだらだらと書いてしまいましたが、マスターノード系の仮想通貨で、利益がでるかどうかは、結局は、その通貨、ブロックチェーンの活用が、価値あるものになるかどうかにかかっていると私は考えています。
たいていの通貨は詐欺のように価格の下落を続けていきます。
はたして、LinuxPayが大化けするかどうかは、開発チームでさえも分からないとは思いますが、仮想通貨としての人気よりも、現実社会でフリーランスポータルが必要とされるか、そのシステムがニーズとマッチするかというところに次第に移っていくと思います。このポータルで、ブロックチェーンをどのように活用するかも見えていないので、そのあたりを含めでどう描いているか、というところになるかと思います。
次のホワイトペーパーが発行されたら、熟読して、ヒントを得たいものです。
仮想通貨のマスターノード運営で本当に利益がでるのか
の答えについては、最後は投資家の判断次第です。
自分が勝った時よりも高いもしくは、すべて売り切ったときに利益がでているのであれば、利益となりますし、人気がなくなり、大幅に価値がなくなれば、大損出となります。
まさに、投資なのか投機なのかの姿勢が、現れるところかと思います。
※長々とLinux Payやマスターノード系仮想通貨について、書いてしまいましたが、この投資に関しては、完全なる自己責任ですので、このサイトの記事を読んで、被害を被ったとしても、まったく責任はとれませんので、ご認識の程よろしくお願いします。
コメント