スマホ用のアプリを作る会社と業務のコンサルティングを行う会社のコンサルタントとで大きく違う視点があることに気づいたのは、とあるアプリ開発の会社の要件定義をみた時のことである。その時に気づいたことをここではメモしてみたいと思います。
目次
- SIerとコンサルの違いは!?
- コンサルタントの視点
- アプリ屋の視点
- 短期で導入するにはどちらがいいのか
- 正解とは何か
SIer(アプリ屋)とコンサルの違いは!?
システムインテグレーターとコンサルティング会社の違いについては、コンサルティング会社に就職した私は新人の頃から徹底的に教えられてきたので、当たり前に理解しているのですが、まだこの業界についてよく知らない人にとって見ると、同じことをやっているように見えます。
しかし、コンサルティングとSIerでは大きな違いがありますので、ここでは、その違いを明確に書いてみたいと思います。
ずばりモノを作るか、業務の仕組みを作るかです。
この違い、よくわからないという人もいると思います。例を挙げてみます。
例えば、社員を管理する人事システム/アプリがあるとして、その仕組みの仕様をユーザーさんに聞くとします。
この仕組みを機能中心に考えると様々な意見がでてくると思いますが、それに対して、SIerはその意見を実現するために頑張ります。
一方、コンサルタントは、そもそもこの機能は誰が使うのか、そして、その目的は何かを明確に定義するところに時間を掛けた後で、意見について、適切かそうでないかをアドバイスし、顧客の判断をサポートします。
すでに現場で欲しいものが明確だったり、日々の業務が多忙でかつ、他の意見を受け入れない人たちであれば、この目的を明確にする時間が無駄に感じられることがあるので、コンサルタントが苦労するところであり、理解をしてもらうために気を使うところでもあります。
が、結局のところ顧客が最終判断を決定するので、お客様である企業様がしっかりしているところであれば、SIerを使おうが、コンサルを使おうが、結果は同じになります。
コンサルタントの視点
アプリ屋さんの要件定義に入り込んでまず驚いたのは、業務フローを確認する、あるいはすでにあるものをもらうことなく、機能を決めていくスタイルです。
アプリ屋さんですから、機能を作るのが仕事であり、普通なのかもしれませんが、どう使うのかのイメージを共有せずに、モノを作ってしまうと、それが使えるものになるとは限りません。
という、この視点が既に私はコンサルティングの仕事にどっぷりだったことを思い出させました。
コンサルタントになろうという人であれば、この意味あるアプリやシステム、仕組みをつくるという視点を持つことが大事かなぁと思います。
自宅にオフロがあるのにオフロを作ったり、玄関があるのに玄関を作ったりということを、建築現場では目に見えるのでやることは無いと思いますが、システムやアプリの世界では、目に見えないので、ログイン画面がシステム毎にあったり、使う人のことを考えておらず、使われなかったという、機能が頻繁に生まれています。
意味ある仕組みを作ることをサポートすることが、コンサルタントの役目であり、大事な視点であると私は感がています。
アプリ屋の視点
コンサルタントの視点を偉そうに書いてしまいましたが、だからといってアプリ屋さんだって頑張っています。では、アプリ屋さんの視点に立って考えてみたいと思います。
アプリ屋さんは、アプリ屋さんですから、コンサルタント会社と違い、アプリの細かいところまで洗練されたものを作るノウハウに長けています。
わかりやすい話として、コンサルティング会社が作るシステムはデザインがいけているものは、ほとんどありません。もちろんデザイン会社と協力するところまで、顧客が望めば、デザインを考慮したものが検討されますが、まず、後回しです。
コンサルティングという、なぜつくるのか、なぜこうするのか、なぜ、こうけっていするのか。と、なぜなぜ、ばっかりコンサルタントは考えているので、そういったところはよくなります。しかし、コンサルティング料金はとんでもなく高額です。
そうなるとシステムの見た目なんて後回しになります。なので、コンサルティング会社がリードしたシステムは、無難なデザインであることが多い気がします。
一方、アプリ屋さんが作るモノは、デザインなどが秀逸であったりします。使い勝手がいいユーザーインターフェースが考慮され、企業問わず汎用的に使える機能がパッケージとして最初からあったりします。お客さんと決めることは、じゃあそれを機能させるために、必要なことを決めることです。
すでに最高の状態のアプリがあるのに、時にはお客さんに合わせて、ダウングレードしなければいけないこともアプリ屋さんには起こりえます。さらには、お客さんのシステムがロースペックで、正しい情報がとれず、それに合わせて、アプリの機能に価値が生み出されず、使えないという判断をされることがあります。
ここら辺がアプリ屋さんの辛い所だとおもいます。すばらしい最先端機能を提供しているのに、それを使うところまで企業が成長していない、、、お客さんが自分で決めて、使えないってどういうこと!?
そんなぼやきが聞こえてくることがあります。
短期で導入するにはどちらがいいのか
業務システムを短期に導入するということは、後々後悔することが多いのではないかと、私は感じることが多々あったのですが、スマホアプリで考えてみた場合、短期で導入したいのであれば、やはりアプリ屋さんしか答えはない気がします。
既にあるものをちょちょっとカスタマイズしてリリースする。カスタマイズレベルは、時間が許す限り。
こんなのしか選択肢はありません。コンサルタントを入れて頑張ったとしても、それに対応する時間は残されないでしょう。
ただし、これから作るアプリの妥協点や次期アプリで何をするかなどが明確になるとは思います。ある程度課題が整理されていることでしょう。
正解とは何か
コンサルティング会社での立場や、アプリ屋の立場で仕事をしてきた経験をしていると、お客様にとって何が正解なのかを考えることがよくありました。
そのことを今回一部書いてみました。
両方の視点にとって、何が正解なのか、自分が楽できる( ̄д ̄)という視点をのぞいてかんがえると、これについて正解というものは求めていけないというのが、私なりの結論になっていたりします。
限られた期間、限られた人、限られた予算、限られた外部協力者、限られた・・・と、何かをやろうとするとき、そこには常に制限があります。
その制限の中で、やれることを皆がやったことの答えが、その成果物になりますから、あれはすごい、これはすごい、隣の芝生は青いなんて、考える方が野暮です。
もし、正解があるのだとすれば、今の課題、今の問題に対して、適切なことをやっていくのが正解であり、その集合体がプロジェクトの最善策になっていくはずです。
会社には評価制度があり、義務教育の頃から、比べることばっかりをやってくると、ニンゲンは正解を求めたがりますが、正解という概念こそが無駄であると私は考えるに至っています。
参考になれば幸いです。
chigyo
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