昇進と給与システムは崩壊するのではないだろうか?否、すでに壊れ始めている?

会社に就職し、最初は給与が少ないけれど、年を経るごとにキャリアとなって能力が身に付き、給料も増え、生活が安定していく。

というような、世界は、大企業には、まだ残っている。そして、だからこそ大企業に入るための勉強を学生はしていたりする。内定がもらえれば万歳だ。

しかし、大企業がやっていることは、昔からの仕事、あるいは新しい技術によって不要となる寸前の仕事、もしくは独占の仕事のいずれかである。

確かに独占は強い。生活のインフラや、交通を抑えていたりしたら、まだまだ、大企業として君臨できるだろう。

しかし、そうではない大企業は、ロボットやAI、ITによって仕事が減り始めている。また、長年行ってきたグローバリズムで、多くのことは別の国に任せることとなり、管理を中心とした仕事がメインになり、実作業的な仕事は行わなくなっている。

特にそれが顕著なのは、銀行ではないだろうか?

銀行の取引は、すでにオンラインとなり、窓口はほとんど不要になった。大口であればあるほど、オンラインを利用しているだろう。また、マネーのグローバル化により、どの銀行と取引を行っても同じような取引が行えるようになっていることで、利用者は、国内銀行を選択する理由が、ほぼなくなってきている。さらには、仮想通貨による、ほぼ、手数料フリーなマネーの動きも見えており、

これまで培った、オフラインのノウハウが不要となりそうだ

また、これがリストラとなって現実になってニュースとなっている。果たして、この話は、銀行だけの話で収まるのだろうか?

世界で同じような業務を行う企業は、たくさんある。食品、燃料、流通、などなど、日本企業と世界企業を比べて、サービスに品質の問題がなく、価格が安いと判断されたら、たいていの消費者は、日本企業を選ばない。

さて、給与の話に戻るが、給与という仕組みは、会社という組織、チームというグループで、稼いだ利益を皆で分配する仕組みだ、もちろん裏には株主という投資家の存在もある。その時、頑張った若い社員がいれば、その時の給与は少ないが、昇進などにより、将来の利益の分配率が上がっていく。

しかし、このモデルは、今後も利益が期待できる、最悪でも維持できる企業でなければ、成り立たない。昇進は、将来の収益の分配率だからである。将来の収益が期待できなければ、そんな分配率に価値はない。

なぜ、こんなことを書くのかといわれれば、将来的な収益が、どの企業も、危うくなってくるだろうと予想するからである。

将来的に、その企業が存在できるなら、その分配率の取得は意味がある。しかし、新しい技術、新しい働き方、新しい状況が生まれ、将来が不明確になった場合は、将来の分配率ではなく、その時の分配率で利益を得る方が、合理的と考えるだろう。

つまり、優秀な学生たちは、優秀な若手社員は、肌で、このことに気づき始めていると感じている。

なぜ、このようなことを考えるのかと言われると、それだけ将来が不透明であるからだ。特に、日本にとっては大きな不透明がある。なぜなら、自分たちで仕事をせず、管理に特化し、楽をしてしまい、新しい技術、新しいソフトウェア、新しいモノづくりに積極的ではなくなり、少子化も当たり前になり、仕事が減り、将来のリードを行えていないことが、あげられる。

今現在を見れば、日本語バリアで、国内消費は国内で行えているが、もうそれも崩壊に近い。外国人労働者の受け入れ、外国人家族の受け入れに伴い、どんどん輸入物が増えるだろう。日本文化バリアも、徐々に壊れていき、日本が世界をリードできることは、一部しか残らない。

そんななかで、維持継続できる企業というのは、ますます減っていくだろう。つまり、そのとき集まった人間で、分配するあるいは、最初から報酬割合を決めて仕事をするスタイルが、合理的になり、そのようなプロジェクトワークが増えていくような気がする。

おそらく、将来、職歴やキャリアなども、ブロックチェーン技術により記録されていくだろう。会社内だけの、信用や評判ではなく、ブロックチェーン上のオープンな職歴があれば、社員が企業の、会社の中の枠だけで働くことは、なくなっていくだろう。

その時、給与という仕組み、昇進という仕組みは、昔は、そうだったね、程度の話になっている気がする。

コメントを残す